3月26日の独立記念日に、国家試験を受け終えた6人の男の子の卒業式が行われました。

エクマットラアカデミーでは、中学校を卒業するまでの子どもたちが生活しています。
中学校卒業試験を受けた後は、そのまま高等学校へ進学する子、職業トレーニングを受ける子、仕事を始める子、とそれぞれの進路に沿って道が分かれていきます。
高等学校に進む子は、以前ブログでもご紹介したオントルやモニルのようにダッカでの寮暮らしとなりますし、仕事を始める子はその地域で家を借りて生活を始めることになります。

どちらにせよ、アカデミーからは卒業し、新しい自分だけの生活が始まるのです。
 



卒業証書を渡された6人の男の子たちは、感慨深そうに受け取った後にそれぞれ今の想いを語ってくれました。

「弟たちに僕から心からのお願いがある。
 沢山の規則や先生たちの指導に嫌気がさすこともあるだろう。
 逃げ出したいと思うこともあるだろう。
 でも、どうか先生たちの言うことを聞いてほしい。
 全て、僕たちのために言ってくれた言葉だったというのが今は分かるから。
 僕たちはこのアカデミーで過ごした日々を絶対に忘れない。
 ここが僕たちの家です。」

という卒業生代表のラキブのスピーチには、卒業生たちも私たちも、皆で涙しました。
 
 
弟たちが頑張って作った寄せ書きを、お兄ちゃんたちはとても喜んでいました。
「辛い時にこれを見て頑張る!」
と。

バングラデシュの独立記念日は、彼らの人生にとっても忘れられない独立の記念日となりました。

 

 

出会った頃はまだ幼稚園生くらいだった彼ら。

12年間エクマットラで私も彼らの成長を見守ってきて、彼らの努力、葛藤、反抗期もそれを乗り越えてきた日々も見てきたから、この日は胸に込み上げるものがありました。

春から始まる彼らの新しい人生が、希望に溢れるものであるようにと願うばかりです!