総合監修
木村ひさし(ATARU 民王 99.9~刑事専門弁護士~ 任侠学園 他)
演出&脚本 鳳恵弥
音楽 パッパラー河合(爆風スランプ)
衣装 神波憲人
殺陣指導 難波一宏
デザイナー みさと
プロデュース ACTOR'S TRIBE ZIPANG
企画/原作 関口忠相(シーボルト子孫)
協力 日本シーボルト協会 築地居留地研究会 長崎居留地研究会 長崎市 中央区 出島 シーボルト記念館 熊谷美術館 他予定
鳳恵弥/
林野健志/齋藤ヤスカ/久保沙由李/
《誇組》
小島里奈/西雲アキラ/黒川真紗也/内田祐真/
ましろ悠/川口飛雄我/鈴木雄太郎/亀吉/北澤優駿/羽賀拓郎/
メイ・イズモト/片岡断行/東大源/白佑一/大川佳音/関秀斗/
岡田由依/大久保妃織/新田大輝/岸本祐汰/中山優輝/
《愛組》
秋澤美月/金渕琴音/仁菜/二木蒼生/
水野伶耶/山川瑠恩/千はふり/MAYUNA/水城ななえ
武藤由紀/久留島璃生/樫村みなみ/福間智花子/鈴木里菜/
岩澤菜々夏/森くるみ/黒田麻美/熊本あかり/高橋香/
馬場音羽/桝谷柚乃/赤木ひまり/
福田美姫/深澤遥香/
・
山本圭壱(極楽とんぼ)/
パッパラー河合(爆風スランプ)/
・
京本政樹(特別出演)
時は明治、まだ近代国家の産声を上げたばかりの日本に2人の男たちが降り立った。日本を愛し、日本に憑かれた男と呼ばれたフィリップ・フランツ・フォン・シーボルト、一度は国外追放の憂き目にあうもその情熱と日本愛は衰えを知らずに30年の時を経て幕府の外交顧問として再来日、その時連れてきた長男アレキサンデルがこの日に連れて来たのがこの物語の主人公ハインリッヒ・シーボルト、父の志を継いだ人呼んでシーボルト兄弟は不平等条約改正や万博への初参加など早速の大事業に取り組みながら数々の功績を上げたが、大海に漕ぎ出でたばかりの日本丸にはまだまだ世界の荒波が迫るのであった。この物語は幕末明治の志士たちと共にこの愛する日本を護るために駆け抜けた蒼い目のサムライの物語。
2020年の初演より再演、再々演と続く人気舞台、昨年はフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが来日200周年、明治政府が日本の命運を懸けて挑んだ初の万国博覧会ウィーン万博150周年と二つの大きな区切りに東京、長崎での新作公演を無事に終えた同作、本年は主人公でもあるハインリッヒ・シーボルトの没後115周年となる本年に最新作公演を致します。
数々のヒットドラマを世に生み出す木村ひさしを総監修に、主人公ハインリッヒ・シーボルトを演じる鳳恵弥が脚本演出、また爆風スランプのパッパラー河合が主題歌挿入歌などの劇中音楽を担当しつつ今年も出演決定。更に主人公の父、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(通称 大シーボルト)を演じるのは、このシリーズの立ち上げメンバーでもある故渡辺裕之の盟友、京本政樹、主人公の兄アレキサンデル・シーボルトには林野健志、兄弟の最大のライバル英国史上最高の外交官アーネスト・サトウには齋藤ヤスカ、そして今回満を持しての登場となる維新三傑筆頭、西郷隆盛は主演の鳳と多くの共演をする極楽とんぼの山本圭壱が初参戦。更に更に、今年は例年の誇組、愛組のダブルキャスト公演にサプライズ!愛組は多くの偉人を女性が演じる(鳳、京本、河合、山本、林野、齋藤は両組出演)。
長崎鳴滝塾で多くの弟子を育て日本に西洋医学を広めたその業績は医学に留まるところなく世界に広がるシーボルトコレクションと共に様々な研究分野で活かされたのは周知のところ、その研究とコレクションをもとに書き記された大著『日本』はベストセラーになり、ジャポニズムブームを引き起こした。
しかし、その研究分野はもちろん日本を愛する蒼い目のサムライの遺志は2人の息子、兄アレキサンダー、弟ハインリッヒに引き継がれ、彼らは日本の為に奉職する中で新時代に漕ぎ出たばかりの日本を世界の一等国にすべく維新志士たちと共に数々の危機を乗り越えていったことはあまり知られていない。父の再来日に同行をしたアレキサンデルは、父の帰国後も日本に残りパリ万博の使節団に随行、その行程では渋沢栄一など後の明治政府を支える傑物たちに語学や西洋事情を教えるなど交友を深め、その帰路で弟ハインリッヒを連れて再来日。その後、シーボルト兄弟は大久保利通や岩倉具視、大隈重信、伊藤博文などと共に各国との条約改正やジュネーブ条約への調印を経た日本赤十字社の設立、渋沢栄一らと共に日本の経済成長を助け、また大国ロシアとの緊張が高まる中でヨーロッパ諸国でのロビイスト活動を展開し、そこからに繋がる大戦、日露戦争の勝利を得るなど外交面で大いに活躍をする。
さらに研究分野においても父の跡を引き継いだハインリッヒは考古学者としてはモースに先んじて大森貝塚など様々な遺跡を発掘、著書『考古説略』において日本で初めて考古学という名称を用いた。また、異母姉である楠本イネも姉を慕うシーボルト兄弟の協力をもって築地にて日本人女性として初の産院を営み、宮内省御用掛となっている。医学、外交、民俗学、博物学など多くの分野に精通し活躍をしたシーボルトであったが、その血は子供たちに脈々と引き継がれ、父の愛した日本の為に生き抜いたのである。
今、また大いなる国難が訪れる日本において、あの時から続く熱き魂が宿っていることを私たちが思い出す一助にこの物語がなれることを祈念する。