先月公演させて頂きました舞台【シーボルト父子伝〜蒼い目のサムライ〜】千秋楽から2週間が経過を致しました。


現状、舞台に関しましては千秋楽後2週間の範囲まで(本日18時30分まで)を発症に至るまでの潜伏期間としております。
出演者の皆様、スタッフの皆様の努力
そして何よりお客様のご協力によりまして稽古期間より含め1人のコロナウイルス感染者も出さずに終えることが出来ましたことを御礼と共にご報告をさせて頂きます。


舞台演劇に関しまして、座席においてマスクをした上での隣接は感染拡大にあたる可能性は大変薄いとの科学的な実証実験も出てきてはおりますが、まだ座席数は50%減席というのがルールとなっております。

また、役者たちが舞台上でマウスガードをすることも感染予防には余り関わらず、むしろ接触やその飛沫が飛んだ部位で目や口などを触れることが感染に繋がる可能性が高いとの検証を受けまして、本番中にマウスガードは装着せず、役者、スタッフは舞台に上がり下りの際に必ず消毒作業を行うことを徹底し、消毒には楽屋等を滅菌、灯触媒コーティングして頂いたエコララコートさんの消毒剤をしようさせて頂きました。加えまして、最前列を廃止し客席と舞台の距離をとらせて頂きましたが更に万全を期す為に着席1列目のお客様にはフェイスガードをお配りし、公演中には装着のご協力を頂き、終演後の出演者面会及び差し入れ等はお断りをさせて頂きました。


私たちは幸いにして感染者を出さずにこの期間を終えることが出来ましたが、見えない敵との未知の闘いによる怖れからまだ50%の減席からは抜けることが出来ずこれにより、感染拡大予防の観点以前に採算を取ることが不可能との事由で多くの舞台公演が中止となっているのが現実です。

私たち演劇人は、今回のコロナウイルスによる世界的な問題が起こる以前より、衛生管理は徹底し、体調管理には万全を期するのがこの生業のプロとしては当たり前のことでありました。
しかし、その当たり前は余り広くは理解を得られていなかったことはもちろん、私たち演劇人にとってもその矜持に対しての慢心からくる綻びはなかったと言い切れず、暴飲暴食や寝不足などによる生活リズムの乱れがゼロであった訳ではないと思います。それがこのコロナ禍によって今一度引き締められ、またこのコロナ禍にも立ち止まることなく前に進み続けることでより多くの皆様の信頼を得て明日へと歩んでいけるように、まだまだ日々精進を致して参ります。

皆様には改めまして御礼を述べさせて頂きますと共に、今後とも、厳しく温かな目で演劇を見つめ楽しんで頂けますよう伏してお願い申し上げます。


末筆では御座いますが、本作【シーボルト父子伝〜蒼い目のサムライ〜】にも縁深き長崎の地を含みます九州の地に大変大きな台風が迫っております。
私も長崎には足を運ばせて頂きシーボルト記念館で学ばせて頂きました、また九州各地にも幾度も公私ともに伺わせて頂き都度に温かなお迎えを頂いてきました。
何卒ご安全を保たれますようお祈り申し上げますと共に、命を守る為のご避難ご対策をお取り頂けますようお願い申し上げます。