国税庁が「平成20年度における法人税の申告事績について」を公表しました。それによると、平成20年度の法人税は、申告所得金額、申告税額とも前年度から大きく落ち込んでいるようです。

 なお、今回の公表より、集計対象期間が従来の7~6月申告ベース(7月1日~翌年6月30日までに申告があったもの)から、4~3月決算ベース(4月1日から翌年3月31日までに終了した事業年度)に変更になっています。従って、今回の公表は「平成20年4月1日~同21年3月31日までに終了した事業年度に係る申告」についての集計結果ということになります。

 公表によると、平成21年6月現在の法人数は300万2千社でほぼ前年同月並み。この1年で法人の数はあまり変わっていません。平成20年度に法人税を申告した件数も280万5千社で前年度比0.2%の微減です。
 しかし、その申告のうち納税額があった申告(黒字申告)の割合はなんと29.1%。初めて3割を下回り過去最低となりました。さらに、黒字企業1件あたりの所得金額4653万円が前年度の6470万円に比べて28.1%も減少しました。一方、赤字企業1件あたりの欠損金額は1546万円で、前年度の871万円に比べて78.5%も悪化しています。
 その結果、申告所得額は37兆9874億円で前年度の58兆8244億円より35.4%(20兆8370億円)減と大幅に減少。申告税額も9兆7077億円で前年度の14兆5321億円より33.2%(4兆8244億円)減と大幅に減少しています。