第一回ゆび祭り~アイドル臨時総会~観戦記

【前文】
6/25日、日本武道館で行われた第一回ゆび祭りに行ってきた。指原莉乃のスキャンダル報道により、開催が危ぶまれたが、実際には、AKB48トップの素早い対応により指原莉乃の博多への歓送を兼ねたイベントになった。まず、豪華すぎるメンバーであるが、現在のアイドルグループの頂点は秋元P率いるAKB48familyそれに続くのが、つんくプロデュースのハロプロ帝国スターダスト軍団である。AKB48本体は不参加なものの、渡り廊下走り隊とAKBfamilyから乃木坂46、ハロプロは、AKB48と歩調を合わすかのように、Buono!を送り出し、スターダストは、今最も勢いのあるももいろクローバーとサブカル人気で業界注目の私立恵比寿中学が参加している。
以下、SUPER☆GiRLS東京女子流を擁するエイベックス陣営、フジテレビ育成のアイドリング!!!、プラチナムパスポート所属のぱすぽ☆と日本の女性アイドルグループ全員集合の様相を呈している。敢えて不足分を探すと、アミューズのさくら学院とビジョンファクトリーのFairiesあたりになるだろうが、欲を言えばきりがない。
このメンバーを一同に見られることは、今後はなかなか訪れないであろう。もともと、指原莉乃VS乃木坂46の新曲売上対決のプロモーションであったゆび祭りであったが、ももクロ参戦により、アイドルの祭典という一大イベントとなった。
当日は月曜日開催ということで、社会人の観客は稀であると思われたが、武道館に来てみると、今日が平日であることを忘れるような客層。まあ、他の人のことをとやかく言える身ではないのだが。

【当日】
兎にも角にも、当選はがきとチケットを引き換えに行くと、武道館の正面で「めざましテレビ」の軽部アナに遭遇したが、顔のでかさにびっくり。引換たチケットは1F席でアリーナ席ではない。1Fの前から2番目であったので、あと、20分程度早ければ、アリーナであったと思われる。開場までに、後1時間30分もあるので、九段下に戻ってコーヒーを飲んで時間を潰していると、地方から来た男たちが、ゆび祭りの話題で盛り上げっている。会話の中味は他愛ないもので、指原のHKT48の移籍についてのはなしなどマスコミ報道以上のものはない。

開場10分前になったので、再度、九段下から武道館に向かうと、先ほどまでは、まばらであった「チケット譲ってください。」のメッセージボードを持った人が増殖していた。武道館正面付近に到着すると、向かって左手に「グッズ」購入の行列の人、入場整理をしていたので、グッズ売り場自体は混雑していない。むしろ、ももクロブース以外は閑散とした雰囲気。場外売り場は、ももクロ圧勝ムードであった。開演までには、まだ1時間はあるが、久しぶりの日本武道館に入ることにした。考えてみれば、日本武道館のなかに入ったのは、何年、いや何10年ぶりかもしれない。今見る武道館は昔受けた印象とは全く違うほど小さなホールで老朽化も目立つ。最近は、西武ドーム、SSA、横浜アリーナ等の大会場か、48劇場、新宿BREAZA、横浜赤レンガなどの小さな箱のどちらかに慣れてきているので、武道館の大きさは中途半端に見えてきているかもしれない。古びた通路を抜け、南東方面の指定席に着席。1F(実質2F席)の前から2番目というだけあって、比較的見易い席に座って、開場を見渡すと、既に6割りがたの人がお気に入りのアイドルの登場を待ちかねている様子である。持っているペンライトも、Tシャツもばらばらではあるが、皆、アイドル好きという共通項で集まった人々である。そうこうしているうちに、「HKT48の指原莉乃です。・・」のアナウンス。集まった観衆へのお礼と本人のプライベートスキャンダルの謝罪の挨拶。観客は拍手で指原を向かい入れ、一切ブーイングはなかった。

【指原Pの登場】
指原Pが登場すると、開場から歓迎ムードの大きな拍手。指原とともに進行役を任されたのは、イジリー岡田。いよいよ、全アイドルグループが50音順に登場。ここでも、ももクロへの声援が大きかった。パフォーマンスの順番は籤引きで10分間が制限時間との発表。15分くらいは欲しかったが、15分にすれば、3時間を超えることは間違いない。中学生メンバーがいるため青少年条例への対応であろう。予め入場者に配った紙コップでアイドル全員と乾杯を行い、スタート。では、出場順にアイドルグループのパフォーマンスについて言及する。

【私立恵比寿中学】
トップパッターで登場したのが、エビ中で、選んだ曲は「放課後ゲタ箱ロックンロールMX」のフルバージョン1曲。
「仮契約のシンデレラ」で来ると思ったが大外れ。ド派手な衣装に、ヘビメタメイクでのパフォーマンスに、エビの真骨頂を見る。この曲、MXのところで、ジャンプするのだが、観客もアリーナではジャンプで、それ以外では、小幅なジャンプにて一緒に盛り上がった。インパクトと予想を裏切るという点では、エビの存在感を植え付けるのには成功だっと思う。それにしても、メイクをしていると、声に特徴のある廣田あいか以外誰が誰だがわからない。来月のGirls Factoryでは、何を仕掛けてくるか楽しみなグループである。

【乃木坂46】
我が愛する乃木坂46が「おいシャン」の衣装での登場に紫のサイリウムで応戦する。曲は順当に、「おいでシャンプー」「ぐるぐるカーテン」の2曲。欲を言えば、乃木坂46フアンが盛り上がる「乃木坂の詩」で締めてほしかった。3rdシングルで選抜初選出の深川舞が早くも登場していたのが目に付いた。可愛さだけなら乃木坂の1、2を争う深川が入ったことで美少女軍団の3rdシングルで勝負にでる。乃木の場合は、所謂「ばかうた」といわれる曲をラインナップに持っていないのが、特徴でもあり欠点でもある。AKB48で言えば、「チームB推し」「ワッショイB!」「AKB48参上!」あたりのインパクトありきのフアンと一体感が醸成させる歌。乃木カラーは、AKB48に比べて清楚、賢明、上流階級のお嬢様路線のイメージでプロモーションを掛けてきているので、今後は乃木坂の「ばかうた」に注目だ。

【ぱすぽ☆】
ライブが楽しいぱすぽ☆の登場でギアチェンジ。ぱすぽ☆のライブは、この1ヶ月の間で3回目。最初から、パッセン以外は知らないであろう「Pock☆Star」で、らしさを発揮。この路線で考えると、「Let it GO」「マテリアルGirl」とパッセンは喜ぶ系統で来るのか?他のフアンは、「少女飛行」「VIVI夏」を期待しているはず。敢えて、「Next Flight」を外すしてきているので予想はつきづらい。結局は、「少女飛行」で、開場全員が盛り上がれる曲を選択した大人の対応を見せたかと思うと、最後は「マテリアルGirl」で、ノリノリ路線でフィニッシュ。大きな振りの良質なダンスでぱすぽ☆の良さは他のフアンにも届いたであろうステージであった。

【渡り廊下走り隊】
ここで、AKB48の神推しである渡辺麻友率いるワロタの登場。「希望山脈」、「少年よ嘘をつけ」を歌って終了かと思いきや、まゆゆが、私たちが「完璧と言ったら・・」、一瞬で事態を把握し、大喜び。なっちゃんがいない「完璧ぐーのね」は寂しくもあるが、やはり稀代のアイドルソングには間違いない。そして、やっとMIXが打てる瞬間がやってきたAKB48フアンは温存していたパワーを発散といったころか。
ワロタは、最近変化球が多いので「完璧ぐーのね」のような懐かしくもあるが、正当なアイドルソングで勝負してほしい。

【ももいろクローバーZ】
開場が暗くなり、いよいよ真打登場の厳かな雰囲気の中、ももいろクローバー版overtureが流れると、モノノフたちの「あ~!よっしゃももクロ~!れに かなこ ももか しおり あーりん 行くぜ ももいろクローバー!」の大合唱。当然、私も、このときばかりはモノノフモードでの応援にチェンジ。今年の横浜アリーナ以来のももクロであるが、2年前にライブを見たときは勢いのあるアイドルと思っていたが、ここまで凄くなるとは思っていなかった。ももクロが登場し新曲の「乙女戦争」で開場を沸かす。そして、「行くぜっ!怪盗少女」で、開場を熱狂の渦に巻き込んだ。ここまでは、完全にももクロ劇場で、やはり、AKB陣営も「SKE48」あたりで対抗したほうが勝負としては面白かったとなと脳内に囁いている自分がいた。

【東京女子流】
大盛り上りのももクロのあとは、女子流の登場。やりにくいかと思ったが、傾向がはっきり異なるため、むしろギアチェンジにはもってこい。「Rock you!」で、活発であるが優雅なダンスを披露。歌唱力も高くコンビネーションも良い。さすがに完成度の高いグループだ。「Attack Hyper Beat POP」でさらに、激しくなると、ラストはお馴染みの「おんなじキモチ」を披露し終了。2年前の「キラリ」のときは完全な子供だったが、アイドルと呼んでも違和感がなくなってきたのが今の女子流だ。


【SUPER☆GiRLS】
Welcome to ♡ S☆G Show!!の曲に載せて、いよいよスパキチが待ち望んだ超絶少女軍団のスパガが登場すると、スタートは名刺替わりの「女子力←パラダイス」で、スパガワールドに会場を一瞬にして変えてきた。衣装は「プリサマ」のものなので、次の曲が「EveryBody JUMP !!」であったので最後の曲がわかってしまった。とにかく、スパガの曲はノリが良い。スパキチとしては、「MAX少女心」、「Believer」や初期の「Nijiiro」あたりをやってほしい面もあったであろう。また、「1,000,000☆スマイル」も捨てがたい。もっというなら、溝手るかの歌唱力を見せつける手もあったのかと思う。


【Buono!】
ここでハロプロから参戦したBuono!は、鈴木愛理の「キスをあげるよ、・・」の歌いだしで「初恋サイダー」で登場である。あいりは不思議な存在だ。尋常ではない可愛さながら、歌唱力もあり、誰よりも体を大きく動かしてダンスをする。愛理は5月の℃-uteツアー、今月のPop’nアイドルと可愛さを堪能してきたが、Buono!としては初めての観戦。嗣永桃子も、相変わらず、キャラを十分に出してきているが、「ももち可愛い」でブーイングがほしいところなのに、ももちなれしていない観客は対応がわからず、ももちも困っていたようだ。「ロッタラロッタラ」を歌い終えると、最後は「恋愛?ライダー」と初期の曲で終了。

【アイドリング!!!】
最後の番号を引いたアイドリング!!!、大ラスは指原が控えているとはいえ、トークの得意なアイドリング!!!は前半のほうが良かったはず。「やらかいはぁと」は良かったが、新曲の「One Up!!!」「苺牛乳」では盛り上がりにかけた。今回の最大20人を擁したステージは圧巻ではあったのだが・・・。ここは、AKBアイドリング!!! の「チューしようぜ!」で指原を呼んで前田敦子ポジで歌わせるのが正解だ。

【指原莉乃】
大ラスは指原莉乃「初恋ヒルズ」に発売未定の新曲「意気地なしのマスカレード」を歌い、指原フアン以外にも、掛け声の練習をさせて、「それでも好きだよ」で盛り上げる算段。実際、「スキ」コールは会場全体に広がり成功裡に終了。指原は心労のせいか、何度も水を飲んで喉を潤していた。HKT48の指原として、今後はどのような活動をするのかが注目だ。大トリの指原はアンコールに応えて、「Yeah! めっちゃホリデー」を歌い、はるな愛が途中から参戦し、場を盛り上げる。正直、はるなの登場は微妙であった。

【フィナーレ】
これで終了だと、不完全燃焼だと思ったら、大きな音とともに天井から金色の紙が降り、全員で「ヘビーローテーション」何とセンターは夏焼雅、ヘビロテをハロに歌わす代償としてのセンターかと思ってしまうが、まさか「ラブマシーン」「恋愛レボリューション」を歌うわけにはいかないだろうう。左にまゆゆ、右にあいぽん(根岸愛)の抜擢である。最後は、指原の三本締めの掛け声で終了し、ジ・エンド。終わってみれば、2時間半を超えるイベントになっていた。

【宴の終】
超豪華なイベントということで、待ちに待ったが終了してしまうと、寂しさがある。第2回があるかどうかわからないが、あるにしても1年後だ。10組の出演とあって、1組10分というのが若干物足りなさが残ったが、さりとて少くするとアイドル大集合というキャッチがぼやけてしまう。最も印象に残ったのは、えび中のインパクトとももクロの勢いでスターダスト勢の圧勝という様相を呈したイベントとなった。スパガも、このようなイベントとは相性が良いと思った。不利なのは、本文でも触れたが、バカ歌を持っていない乃木坂46になるだろうか。8月はももクロの西武ドームライブがある。チケットはプラチナ化しているが、なんとか確保できたので楽しみである。