3年ほど友だちと暮らしていた娘が出戻ってきている。
亭主とアタシと末の息子(こりゃ、寝てる以外、
家にいないから、数のうちに入っていない)の静かな生活が
かき乱されている。
山のような荷物が部屋のあちこちに積まれたままで
(また、他の友だちとアパートを借りるつもりらしい)
まるで倉庫のようだ。
何となくアタシのイライラ度も増してきている。
自分の子どもとはいえ、何だか気を使うし…。
そう考えて、へぇ~と思った。
亭主と殆ど二人だけの生活を続けるうち、
いつのまにか、子どもなんかより亭主の方が気を使わない、ホントに
気楽な相手になっていた。
ま、子どもに気を使うのもどうかと思うけど、
相手が全くのガキじゃなくなってから、
やっぱり、ある程度気を使う。
3年ぶりに生活を共にするってこともあるが…。
たまには、何を考えているか分からなくもなるし…。
自分の子どもでもだ。
それに比べて、
空気のような、子供の頃から付き合っている友だちのような、
そんな存在に、亭主はなってきている。
お互い50を過ぎりゃ、男だ女だって
ことよりも、きっともっと深いところで
繋がっているんだろうな。