大丈夫 | カウンセリングルーム樹喜(きき)                   @奈良・大和郡山         

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他人にかける言葉「大丈夫」

その言葉をかけてもらって、

心強くなる「大丈夫」とそうじゃない「大丈夫」があると思う。

 

先日、ある人の話を聴いていて。

その人は「わたしは母親から『大丈夫』って、背中を押してほしかったんだ」と話した。

それを聞きながら、わたし自身もそんな風に思った記憶が蘇ってきた。

 

わたしの母親はとても心配性で、

わたしが幼いころ、またわたしがいい年になってからでも、

「○○ちゃん(わたしの名前)、大丈夫?大丈夫よね」と言った。

 

母に「大丈夫?」と言葉をかけられると、逆にそうじゃない気分になってくる。

彼女のわたしにかける心配の気持ちは有り難いが、母の「大丈夫?」からは

「あなたは大丈夫ではない」という臭いを嗅ぎ取ってしまう。

 

そして結局、母の心配な気持ちを宥(なだ)めるために

わたしの口から「大丈夫」と言わせられるはめになる。

 

自分で自分のことを「大丈夫」と思えるときは、これでもいい。

しかし、自分で自分が「大丈夫」と思えないときもある。

このようなとき、相手のために「わたしは大丈夫」と言わなければならないのは、

結構しんどいことだ。

 

わたしは母から「大丈夫?」ではなくて、

心強い「(あなたは)大丈夫」という言葉をかけてほしかったのだ、と気がついた。

 

言葉をかけられた相手が心強くなるような「大丈夫」は、

言葉をかけられた本人にとって力強いサポートの言葉になると思う。

 

それは、相手の生きるちからを、

心から信頼しているからこそ言える「大丈夫」だから。

 

そして

自分自身に信頼をおいている人からの

「(あなたは)大丈夫」の言葉は力強い。

 

あなたもわたしも、大丈夫。

 

近頃は、年老いた母から「○○ちゃん(わたしの名前)、大丈夫?大丈夫よね」と

やっと言われなくなった。

少しは「わが子は大丈夫」と、わたしを信頼してもらえるようになったのだろうか。

つい最近、そのことに気づいて、そんな自分に自分で安心しているところである。

 

 

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