長野県には面白い名前の集落があります。
今日は皆様に鬼にあやかった地名の集落をご紹介しますね。
「白馬村 鬼無里(きなさ)集落」 ~水芭蕉、花菖蒲、ホタル~
【伝説1】紅葉の鬼伝説
その昔、この地には京の都から配流された
紅葉という美しく高貴な女性がいました。
里長はなにかと京を懐かしむ紅葉の心を察してこの地に
加茂川、東京、西京、高尾、二条、四条など
いずれも平安の都から名を取った地名をおき、紅葉をなぐさめました。
しかし紅葉は、やがて悪者達に担がれて盗賊の首領となり荒倉山に移り住み
旅人を襲って豪勢な暮らしをするようになりました。
人々は紅葉を鬼女と呼ぶようになり
そのうわさは遠く京の都にまで知れ渡りました。
朝廷は平維盛に鬼女征伐を命じ
ついに紅葉狩りを果たしたといわれています。
それまで水無瀬と称していたこの地は
以降鬼の無い里、すなわち鬼無里(きなさ)と呼ばれるようになたそうです。
【伝説2】一夜山の鬼
昔むかし、天武天皇は信濃遷都を計画し
三野王、小錦下采女臣筑羅らを信濃に遣わしました。
使者は信州各地を巡視して候補地を探し
水内の水無瀬こそもっとも都にふさわしい地相をそなえた山里だということになりました。
これを知った土着の鬼どもは大いにあわて
「都など出来たら俺達の棲み家がなくなってしまう」
「都が出来ぬよう、山を築いて邪魔しよう」と
すぐさま一夜で山を築いてしまいました。
これでは遷都は出来ません。
鬼を憎んだ天皇は、阿部比羅夫に命じて、鬼を退治させました。
この時から、この山里に鬼は居無くなり
鬼無里と呼ばれるようになりました。
もう一つの「青鬼集落」は鬼の捉え方が正反対に伝えられています。
「戸隠 青鬼(あおに)集落」 ~古民家と棚田~
青鬼(あおに)集落は、まずその集落名に驚く方も多いはず。
昔、集落に鬼が現れ、村のために尽力し
村人から「御善鬼様」と呼ばれて信仰されるようになったというお話があります。
長野県は南北に長く、隣接する県の数は一番多くて
8つの県と接しています。
8つの県は
「群馬県」「埼玉県」「新潟県」「富山県」「山梨県」「岐阜県」「静岡県」「愛知県」
そのためか、いろんな伝説が残っています。
気温も風土も北と南、東と西では全く違いますし
軽井沢のように標高が高いと、同じ長野中部でも
天気予報が全く当てはまりません。
面白い県です。
緊急事態宣言も解除されたので
対策をとって出かけてみてください。