しばらく浮いた話が無かったあなたが
久しぶりに男に誘われた。
あなたにとって結婚相手としては不服だが
ちょっと、楽しくお酒でも飲む程度なら許せる範囲の男だ。
なんせ
その男の積極性と
オスを感じる部分にも惹かれているから。
だからあなたは
その男で自分を試したいのだ
まだ女として
どれほどの魅力があるか
女として
まだいけてるかどうか。
だけど
どうせ結婚に結びつかない男と
ズブズブになるほどバカではないから
適当に楽しいとこ取りで過ごせればそれでいいと思って出かける。
しかし話は弾み
案外その男は話しやすい相手でもあり
なにより自分を女性として
異性として
扱ってくれる。
それに気をよくしたあなたは
なんとなくその男のペースに流されて
自分を許してしまう。
もう子供ではないから
男と何か有ったくらいでいちいち動揺などしない。
でも
以前よりもその男の事が気になるようになる。
その後、男からの連絡は無い。
別に気にしない…
子供じゃあるまいし
大人同士ならよく有ること…
しかし
あまり重くならない程度にメールでもしてみようか…
どうせ私だって
その男に惚れ込んでしまったわけでもなし
かえって、構える方がかっこ悪い…
なんだかんだ迷ったりしている間にも
結局、男からの連絡は無い
そういう関係になる前は
あんなに積極的だった男が…
あんなにちやほやしてくれたその男が…
自分から連絡するのもシャクに触るし
そこまで好きって訳でもない。。。。
ただ…
ただ…少し気に掛けて欲しいだけだ
何かをしてもらおうとか
しつこくまとわり付こうとかなんて考えてない。
ただ…
少しだけ気にして欲しいだけなのに…
あなたの小さな欲求は玉砕される。
そういえばこんな事
別に１度や２度ではない
でも
その歳になってからは
随分とこたえる…
あなたの中にある感情がふつふつと湧き上がってくる。
それは
怒り
でもなく
悲しみ
でもない。
寂しさだ。
圧倒的な孤独感だ。
寂しい女はつまらない男に見透かされ易いから
気を付けた方がいい。
たまたま声を掛けてきた男を
最初は下に見ていたのに
気づいたら
立場が逆転し、
まんまと男の術中にはまる。
あなたは
久々に、自分を
狩ろうとしてきたオスに
上手に遊んで、足元は救われない様にしてやれと
思ったハズなのに
散々な結果を招いてしまう。
それで
はっきりと気づくのだ
あなたの心はちっとも強くない
上手に遊ぶなんてできない。
素直に傷つく純粋な心が
あなたの中に
脈々と生きている。
日々、孤独感と戦っていると
つい
手近な
上辺だけの愛情に
よりかかりたくなってしまう。
そんな時は
是非、気をつけて欲しい。
あなたの心は
痛みをはっきりと感じられる
尊い柔らかさを持っているのだから。。。
