先日から読み始めた樺沢 紫苑 著 「アウトプット大全」

樺沢さんは、精神科のお医者さんだそう。

 

そこに書いてあった「そうだー!そうだー!」と

わたくし自身や、両親や兄弟、周りを見て共感したところがありまして。

 

日本人は相談することがものすごく苦手。

相談することを恥と考える。

どんなに辛くても、とにかく我慢する。

本当に我慢できなくなって、どうにもならなくなって初めて相談するから

多くの場合、対処不能か手遅れ、非常にこじれた状態になっている。

 

あぁ。言えてる!と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

相談することを恥と考える。

 

例えば、認知症の介護をしているご家族。

認知症を恥ずかしいと思うのは何故でしょうか。

 

できていたことが、できなくなること。

忘れてしまうこと。

人が変わったように誰にでも話しかけること。

人に迷惑を掛けること。

 

その前に、ご家族ご自身が受け入れられないということもあるかもしれません。

 

何を分かった様に!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

実は、わたくしの父も認知症。

耳が遠く、数カ月前から唯一見えていた右目も失明してしまい

今はほぼ見えていないようです。

 

初期のころ、母が父の認知症を恥ずかしいと思っていたのか

父を貶すような言葉が多く聞かれておりました。

「おかしいのよ」「変なのよ」「全くしょうがないわ」「迷惑を掛ける」などなど。。。

 

それを聞く周囲の方の

どしたらいいのあせるなリアクション。

周囲にも分かっていた父の様子。

案外、家族が思うよりご近所さんは気づいて、心配してくださっているんですよね。

 

迷惑を掛けるからと家の中で何とかしようとする。

単調な毎日で、父は足が弱くなり、更に孤立感を感じてしまっていたと思います。

 

そして母も、孤立感を感じてイライラして。

結果、父にきつい口調になる。

 

一緒に住んでいて、聞こえる母のキーキーとした声。

父の、とんちんかんな言葉。

 

認知症は恥ずかしい病気ではないし、周りに宣言してしまえば

父をその様に理解して接してもらえると思うから、ご近所さんや

老人会のお仲間に伝えてみては?

と話し、母から周囲に伝えました。

 

今は、老人会やご近所でも声を掛けて頂いたり

母も父に対する愚痴が話しやすくなった様です。

 

相変わらずとんちんかんな父に、ブチ切れている母という

家の中の光景はありますが。

 

でも、思うのですよ。

認知症に限らず相談することは(この我が家の場合は相談というより、伝えるですね。)、恥ではないし

辛くても我慢しても、前には進めないのではないかと。

 

いっそのこと、周りに甘えてしまいましょうよ。

ココロの置き所を作りましょうよ。

 

確かに、話したところで現状は変わらない大変な毎日かもしれません。

でも、見守り、心配しているご近所さんやお知り合いがいるかもしれません。

手を差し伸べたくてウズウズしているご近所さんがいるかもしれません。

 

ご近所さんじゃ恥ずかしいと思うなら、誰かに話してみてください。

どうにもならなくなる前に。

手遅れになる前に。

 

話すことは、内容より回数。

回数が増えれば話しやすくなるはず。

 

あちらこちらに、気軽におしゃべりができる場所があるといいな。

とつくづく思いながら、ただ今色々と準備中でございます。

 

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父が丹精込めて育てた牡丹

今年も見事に咲いてくれました。