森林事業を行なう上で今真剣に考えていかなければならないのは、鹿が木の芽や皮を食べるリスクにどう対応するか、ですね。今や全国に広がるたいへん難しい問題になっています。


これに関わるコストが事の外大きい。木の値段が安く推移する中で、このコストはバカになりません。


スギやヒノキなどの針葉樹に1.5mほどの高さから地面までテープを6~7重くらいにして巻きながら、鹿に皮を食べられないようして大事な木を守る。木の数はべらぼうに多く、1日ひとり当たり200本から250本くらいのスギやヒノキに巻き付けてもなかなかはかどらずけっこう時間がかかるるものです。


山の中を、幅5cm、長さ50mの色テープを5~6本ほどリュックサックに入れ、首からテープきりのはさみを背負い、腰にはなたやのこぎりを巻き、1日10kmくらいアップダウンのきつい森の中を歩くのです。


これ以外にも、植林したぐるりにネットを張ったり、さすがに夏場はこたえますね。


滋賀の高島市は豪雪地帯で、雪のため高さ50cmくらいのところから曲がっている木が多く、また直径1m以上、いや2mにも及ぶほど成長しているスギやヒノキも珍しくありません。それらにはすでに鹿が皮を食べつくした様子が伺われます。


間伐、枝打ち、下草刈り、雪対策、そしてこの獣害対策。人の体力が必要なこととコストがかかること、これをいかに克服するか!


木や森、そして山を守ることの難しさをつくづく感じています。



“自称滋賀のヨン様”の捲土重来リスコミブログ