放射能汚染の除染について、様々な技術がメデイアを賑わしている。まさに玉石混交といった様子。私がこれまで調べあげ、いろいろわかってきた。


会社でセシウムを剥がすため実験をしている。硫酸や硝酸などの強酸を使う事は避けるべきだ。シユウ酸も難しい。酸は温度管理が必要だ。二次的な環境問題に配慮すべき。強くくっ付いているセシウムは水では絶対剥がれない。水だけ使って高圧洗浄しても除染率は10%程度、多くとも20%。また洗浄除染市場に出ているあらゆる洗浄剤もこのセシウムを取り出すことに無力だ。


バイオでセシウムを分離させる事も、ガムテープのようなもので剥がす事も今の技術だけでは難しい。もちろん部分的に活用できる場面はあるかもしれないが、それは除染技術の中軸になることはありえない。


今我々がなすべきことは、この問題に対して正攻法で取り組んでいく事だ。そのもっとも大きなものが人の力であり、そして最適な処分場を作り出すこと。その中に、優れた化学の力をどのように入れていくか、ここに今回の除染対策の根幹がある。


物理や土木の力だけでは、コストがかかり過ぎる。たいへん微量のセシウムが風に乗って広い範囲に拡がった。それをできるだけひとつの所に集めて濃縮させ、それらを固め深く掘り下げた処分場でしっかり管理することが必要なのだが。


このプロセスの中で大切なもの、それが、屋根や壁、土やコンクリート、木や草から或いは農作物からセシウムを剥がし、別の物質に改めてくっ付かせるための化学の力に尽きる。


Aだけでなく、Bだけでもない。AとBそれぞれを合わせて、Cという優れた素材を作り出す力、それによって正攻法で勝負することが今求められているのだ。


あと少し。もう少しだ。


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