日本と朝鮮半島、ロシアなどに挟まれた海域を、日本では“日本海”、韓国は“東海”と呼んでいて物議をかもし出している。


だが、そもそも呼称なんぞは、その国が支配する度にころころ変わっているので、一概に決められないところがある。


中国は、国や地域の呼称は、政権を取るたびにすべて変わる。華夷思想の中国は、漢字一字で、周や漢、唐や元、明や清などとなる。中国以外の国は二文字かそれ以上で、大月(インド)、蒙古(モンゴル)、越南(ベトナム)、女真(満州族)、朝鮮、日本などとなる。いかに、中華思想が強く凄かったか、呼称を見るだけでも想像できる。


朝鮮半島は、(古)朝鮮、三韓(馬韓、辰韓、弁韓)、高句麗・新羅・百済、高麗、(李氏)朝鮮、大韓、韓国・(北)朝鮮と、王朝や政権が交代する度に変わってきた。ただ、朝鮮という名は、古朝鮮から李氏朝鮮、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国つ受け継がれている。(ちなみに、この国のどこに民主主義や人民のための共和国があるのか、名前負けしているのも甚だしい)


高句麗の遺臣たちが作った国として“渤海”という国があったが、これを朝鮮半島の国として入れるべきか否か?


実は、これ以外にも、あまり知られていないが、朝鮮を表す呼称が幾つかある。これは異称とでも言うべきか。


“槿域”(槿とはむくげのことで、むくげの花が咲くところという意味)、

青丘”

鶏林”(新羅の異称)

“海東”(このブログでも何回か紹介した朝鮮に棲むシロハヤブサのことを昔から海東青(へドンチョン)といって、鷹狩り愛好者の垂涎の的だ)

“東国”(そういえば韓国に、東国大学という大学があるのだが、国の名を表してるのか今知った)


それに比べて、日本は、昔、大和(ヤマト)と呼ばれたが、大化の改新から“日本”と呼ぶようになったらしい。それ以降、これが他の呼称になったことはない。あえて言うなら、“ニホン”か“ニッポン”か違いでしかない。


あっ、もうひとつ思い出した。瑞穂(みずほ)の国だ。さて、それ以外にあるだろうか? あれば誰か教えて欲しい。ジバンク、これはマルコポーロが付けた名前だ。


大日本帝国憲法は、ダイニッポンテイコクであったし、日本国憲法はニホンコクである。オリンピックやワールドカップで応援するときは“ニッポン”である。


ここにも、中国や韓国と日本の“文明の違い”を大いに実感しているところだ。

                    

                    ハヤブサの雄姿


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