平成から令和と元号法に則って元号が変わり、その令和元年もやがて暮れようとしている。今年... この投稿をInstagramで見る 平成から令和と元号法に則って元号が変わり、その令和元年もやがて暮れようとしている。 今年はそのためにいろいろな催しが開かれ、東京国立博物館平成館においても『正倉院の世界』展が開催された。 折しも奈良国立博物館では例年のごとく『正倉院』展が開かれていたため、東博の『正倉院の世界』展は東博館蔵の法隆寺献納宝物と正倉院宝物、それに復元された文物が展示されていた。 その復元された螺鈿紫檀五絃琵琶の素晴らしいこと、限りなし。また、象牙に彩色する撥鏤が復元されていた。 この撥鏤はその技術を復元した人一人だけしかおらず、継ぐ者がいなければ、また途絶えてしまう。 正倉院宝物の中には未だに復元出来ない文物もある。例えば、夾纈などで、さて何時復元出来るのか? 一度途絶えると、それを復元することは難しい。茶の湯でも、『和銑(わづく)』の釜が明治時代に一度途絶えた。 それを復活したのが、故初代長野垤志氏であった。その技術はつけ継がれ、現在5名の方々が継いでいらっしゃる。 『和銑』と言っても分からないらしく、講座で話してもピント来ない先生方が多くなった。お道具屋さんでも詳しく知らない人が多い。 講座では話しているが、今本に書かれている「釜の扱い」は昔からの『和銑』用のであり、今の『洋銑(ようづく)』の釜にしたら、必ず錆びることになる。 扱いを知らないと、何百年と受け継ぎ、また受け継がれて行く大切な具足を受け渡すことはできない。 宗貴(@ohmae00)がシェアした投稿 - 2019年Dec月20日pm8時05分PST