うちのダンナさんは常々、
「犬は猛獣やで」
といって、恐れている。
犬がいると、
自分の気配を殺そうとする。
しかし、総じて、犬は
ダンナさんのことを
好きになりがちだ。
その攻防が、
なんとも笑える。
昨日、
たまたまお風呂で読もうと思って
本棚にあった
太宰治の『きりぎりす』
という文庫本を
ぱらぱらと見ていたら、
『蓄犬談』
という短編があった。
主人公の「私」は、
「諸君、犬は猛獣である。」
と語る。
「私」は、
犬にへつらい、
微笑みをもって側を通りすぎる。
暗闇では、
童謡など歌って
無邪気さをアピールする。
ステッキも、
犬たちから敵だと思われないために
捨てた。
という、そんな話を、
帰ってきたダンナさんに
音読して聞かせたら、
ダンナさんは
笑いながら、
「さすが太宰やわぁ。わかるわぁ。」
と共感しきりであった。
最後まで読むと、
さすが太宰。
犬は、ポチという
熱を持ったものに変わっていく。
「私」対野良犬の話ではない。(笑)
胸を突かれる。
それにしても、
なんだか、
太宰治のポートレートと
ダンナさんの顔が
重なって見えて、
笑えるわぁ。。。
昨日は、
もう一冊本を読んだんだった。
ずっと
一番身近な本棚に
なぜか
ずうっとあった
吉本ばななの『イルカ』を、
なぜなのか、
手に取った。
そして、読み直した。
わたしがのぞんでいる
「癒すために集う場所」
が舞台の1つだった。
わたしが
望むのは、
ああ、まさにこんな場所。
忘れていた。
すごく驚いた。
それで、
本の内容から
わたしの思いは飛び立って、
ああ、そうか。
ひとしずくの悲しみを、
みんなで
かき混ぜればいいんだなぁ。
一人の子供を
たくさんの人で育てるように、
大人も
甘えたい思いや
持ちつづけてきた悲しみを
みんなに
愛されて
溶かしていければいいなぁ。
人は
そうやって
癒しあえる生き物なんだなぁ。
私もその中に
いよう。。。
と
思いながら、
今日の雨に降り込められている。


わたしたちが
みんな、
優しいあたたかい光を
感じていられますように。
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