消えそうなひとすじ

だけどけっして

闇にも光にも消されない

細く尖る丸みが



わたしの胸をあたためる



これから

満ちていくのだと







甘く刺さる尖りの両端に

そっと声をあげる



両手を伸ばして抱きしめる



まるで君が

心臓ハートの半分であるかのように









満ちては欠けるように


いつも


君のそばに還るから












土岐麻子  ♬ Home ♬