「夜明けのすべて」

観まして

 

 

 

 

 

 

観て大丈夫かな、みたいな懸念は杞憂でした。淡々と描かれていく世界。BGMは最小限で、たまに穏やかな音楽が微かにかかるだけ。



 

上白石萌音さんの持つ雰囲気が、役柄に自然とシンクロして見えて、人選うまいなぁ。



 

松村北斗さんは軽〜い役しか見たことなかったので、こんなに静かで苦悩する役どころが新鮮でした。



 

2人が勤める会社の優しいことよ。社長や社員さんが理解あって優しいことよ。まったくよう、こんな理想郷の様な優しい世界を我に。と思いました。



 

短いシーンでしたが、親しい人を亡くした人同士が参加して思い思いにお話する(話したくない事は話さないでいい)わかちあいの会、グリーフサポートの様な場面が出てきて、話のあとは体を動かすリクリエーションをやっていたのが新鮮でした。私が関わった限りでは、大人のためのわかちあいの会はお話の時間のみで、スポーツを取り入れているという会は聞いた事がなくて、そういう会も実際にあるんでしょうかね。(子どものためのグリーフサポートでは、逆に身体を動かす時間がメインでお話の時間は少ない印象です。)

お話の時間、参加者は円形に座って、話す時に持っていた棒はトーキングスティックと呼ばれていて、「それを持っている人が話をする番、他の人は聞く番」というのがお約束になっています。

そういった場面をそっと入れる事で、登場人物の背景をやんわり感じられる流れでした。



 

本作に興味を持ったのは、監督の三宅唱監督が「ケイコ 目を澄ませて」の監督だった事。と言っても、ケイコ···はまだ観てないんですが(て、おーい!)、最優秀主演女優賞を受賞したケイコ役の岸井ゆきのさんのインタビューが、眼差しが、とても心に残っていたので、その監督さんの作品ならイイんじゃないかって、勝手に信頼を寄せちゃう感じがありました。



 

心に残る言葉があったので、原作をじっくり読みたいと思います。(と思ったら予約数激しくて首がもげそうになる。。。)映画オリジナルではなく原作にもあるセリフだといいなぁ。



 

私が観たのは小さめのスクリーンでしたが、ほぼ満員で、皆さんどういうきっかけや興味で観に来られているのか、俳優さんが好きなのか、原作者の瀬尾まいこさんのファンの方もいるのか、こういう作品がヒットしてる(らしい)というのは、知らない誰かと繋がれた様な、なんだか励みになる気がしました。

 

 

 

 

けっこうな冷え込みで

そろそろ気温のアゲアゲ右上矢印右上矢印をお願いしたいです。

春を待ちつつ、あしたもお元気で流れ星流れ星