以前、市原隼人さんが絵本の朗読をしていた番組で、春風亭一之輔さんがこの絵本を朗読していて、あとから探して実物を読みました。
最初にラジオで耳だけで聞いて散々想像の膨らんだあとで実際に絵本を見ると、まるで違う感覚になり、おもしろ体験でした。
古典と新作らくご絵本シリーズ
『だんご屋政談』
春風亭一之輔 作
石井聖岳 絵
ばばけんいち 編
あかね書房
2016年12月31日
筒井大介 企画・編集
永野雅子 写真
椎名麻美 デザイン
佐野正幸 プリンティングデザイン
やけに立体的で飛び出してくる様に見える絵で迫力あるなと思ったら、この絵本は立版古(たてはんこ)という江戸時代に親しまれた手法で作られているそうで、描いた絵を1度切り取って、それらを半立体的になるように貼り付けていってるんだそうです。隅々まで眺めたくなる立体感でした。
当たりまえですが、絵本だと視覚情報が盛り沢山。作家さんの見せる世界を楽しんでるんだな、という事を思い出しました。
朗読は、第一声のインパクトが大きくて、、、
「おいらきん坊、ただいまブチギレ中」
ハァ??
一之輔さんの発する切れ味鋭いこの一言に、いきなり持ってかれました。
それとストーリーがやけに(古典落語の)「初天神」ぽいな、と思ったら、まさしく「初天神」の続きを作ったらどうなるか、というニュアンスで改作したオリジナル落語だそうで。
最後はほっこり。きん坊かわいかったです。
「初天神」はたいていみんなやんや言ってて、昇太さんのやかましい系の「初天神」とか、一之輔さんのガラッパチな「初天神」とか、ワイワイ言ってるイメージが付いてました。
いろんな語り口がある中で、わたしは柳家さん喬さんの「初天神」がだんとつに好きです。あんなに品のある「初天神」があるのか、と、目から鱗でした。
他には柳家さん花さん(当時はまだ二ツ目で柳家小んぶの頃)の「初天神」は意外性があって、これまた好きでした。視点をちょっとズラすだけで、こんなにも雰囲気が変わるのか、と新鮮に思った覚え。
小んぶさんの師匠がさん喬だと、あとから知って膝を打つ。
『だんご屋政談』の奥書きで、一之輔さんがヨーロッパツアーをした時、3人のお子さんを連れて行ったと知りました。
過去に一之輔さんの著書の中で、長男さんが鳥肌並みにスマートで粋な解説文を書いていた、私はその解説文しか読んでなかったので、本編も読もうと思った読後でした。
朗読は、他に2冊、『龍』、『みみずのオッサン』でした。
一之輔さんは、『とべ、バッタ』や『ふきまんぶく』など、田島征三さんの絵本がとてもお好きだそうで、わたしお名前しか知りませんで、、、
見てみたら、これぞ生命力!みたいな迫力全開の絵で、あとは例えば "山を見上げてる女の子" の描かれ方が、こんなんで↓(右)、なんて斬新なんだろう。インパクト大でした。
(思わず真似てメモリました。)
ところで
先週か先々週、坂本美雨さんの番組に薬師丸ひろ子さんが出られてて、そこでも熱い大谷トークをしていたぴろ子さん、全試合観て、結婚相手も気になると確かお話されてたので、今頃、お元気でしょうか。
明日から3月、
新しい1日を。お元気で