爆笑問題って他のお笑いさんとナンか違うかも??と思いはじめた頃、きっかけはジョン・アーヴィングでした。
『爆笑問題とウルトラ7』
爆笑問題ほか 著
2002年12月1日初版
新潮文庫
二人が ゛ウルトラな人゛と称する7人の人物を招いて対談している、そのラスト7人目に登場しているのが、ジョン・アーヴィング(アメリカの作家)でした。
二人の、というか太田光のバックグラウンドなど知る由もなかった私には、そこだけエライ唐突な人選に見え、又、アーヴィングの生声が読めるなんて、と思わず手にしたのでした。(そんな熱心な読者ではゼンゼン無いのですが。)
対談の中で太田光が ゛愛読してきた作家゛として挙げているのが、ヴォネガット、サリンジャー、カポーティ、そしてアーヴィングでした。
曰く『この四人の作家に共通しているのは、「人間は完璧じゃない」と言ってくれることだと思います』。
またこんなセリフも
『僕(太田)があなたの冷静さにこだわるのは、あなたの小説の中に「もうちょっと自分がましな人間だったらいいのに。もうちょっとましな人間になりたい」というような台詞がよく出てきます。これは僕がつねに思っていることなんですね。だから僕はドキッとするし、胸にしみるんですよ。この台詞で「ああ、ほかにもこういうことを思っている人がいるんだ」と僕は勇気づけられるんです。すごく救われるんです。』
・・・ムツゴロウさんのように太田光をワシワシしたい気がしました。
アーヴィングとの対談ではすっかり圧されている相方・田中裕二も、他の対談ではイロイロお話しています。他に登場する ゛ウルトラな人゛は・・・
なぎら健壱、立川談志、淀川長治、小林信彦、橋本治、山田洋次、という面々です。
発売から十年近くの歳月が流れ、太田光は冷静さを手に入れたのでしょうか。憧れの人々を迎え率直に対話している、爆笑問題ならではの対談集といえるかもしれません。
I Hope Your Happy Merry X'mas.・*,。・'*^^*