夫は次の日仕事だったので、私と息子を残して帰って行った。
しばらくすると、息子くんがお昼寝したので、その横で寝転がりながら改めてNTについて調べた。
調べれば調べるほど、不安になった。
NTを指摘されたけど大丈夫だったという人もいれば、染色体異常だった時いう人やお腹の中で亡くなってしまったという人もいた。
胎児ドックについても調べた。
出生前診断のうちのひとつと知ってびっくりした。
そういうものがあるのは知っていたし、命の選別と言われることがあるということも知っていた。
でも、どこか他人事だった。
院長先生が言っていた中期中絶という言葉がまた頭をよぎった。
もし染色体異常の可能性が高いと言われたら?
絨毛検査や羊水検査をするのだろうか。
もしそれで染色体異常や障害が分かったら?
私は育てていく覚悟があるのだろうか。
私の横でスヤスヤ寝ている息子くんを見ると、涙が出てきた。
息子くんに兄弟を作ってあげたくて2人目を望んだ。
もしお腹にいる赤ちゃんが何か病気を抱えていて、産まれてから私がその子に付きっきりになったら?
息子くんがかわいそうだ。
まだこんなに小さいのに。
考えても仕方がないことをずっと考えた。
そして静かに泣いた。
夫から家に着いたよ!とLINEが届いた。
色々あるけど頑張ろう!と書いてあった。
「頑張ろう」という言葉。
嬉しかった。
しんどいのは私だけじゃない、
夫も同じ気持ちだ。
と思った。
夜、寝る前、次の日に帰る準備をしていた。
すると母がマタニティショーツをくれた。
これ、買ってあったのよ。
ありがとう。
受け取ったものの、マタニティショーツを使う日は来るのだろうかって思ってしまった。
娘の妊娠報告を聞いて、孫の誕生を楽しみに、そして私の身体を気遣ってマタニティショーツを買ってくれた母の気持ちを思うとまた泣けた。