昔、部屋で寝ていた時の事です。早朝です。

飼い犬のホピ(仮名)が、やって来ました。ホピは、家の中で自由にさせてます。

ホピが部屋の前で鳴くので、私は部屋の戸を開けてホピを部屋に入れてやりました。

ホピは部屋に入ったかと思うと、すぐにUターンして出ていきました。

何のために来たんだ? と思っていたら、次は私の部屋の近くにある両親の部屋の前で鳴いています。

どうも、自分だけが起きているのが淋しくて、みんなを起こして回っているようです。

困ったもんだ。

うちの父親は、あまり犬の散歩をしなかった記憶があるのですが、ある時期、自転車に乗ってホピとエキス(仮名)の散歩を始めました。

脱走癖のあるエキスはリードで繋ぎ、ホピは自由です。

今から思えば、自転車での散歩は危ないのですが。

ある日、父親から聞いたのですが、散歩中にホピがトラックとぶつかったそうです。ホピの頭がトラックと接触。それも大きな音が父親にも聞こえるぐらいのぶつかり方。

父親も、これは助からないと観念したそうです。

でも無事でした。

ホピは、その後も元気で、天寿を全うしました。

ある年、ノミが大量発生した事があります。

なんか体が痒くって、布団の中をみたらノミがいました。

それで廊下を見ると、廊下の溝にノミがいます。

殺虫剤をかけました。

どうもホピについているノミが大量発生したようです。

犬ノミは人を襲わないと聞いた事があるのですが、大量発生のため犬だけでは足りず、やはり生きていくためには、人間の血だろうがなんだろうが吸う必要があったのでしょう。

そんなある日、父親が中庭に出ると、大量のノミが、黒い絨毯さながらに父親の体に這い上がって来たそうです。父親は母親に殺虫剤を持ってきてもらって、難を逃れたそうです。

ときどき、ホピを中庭に入れていたのです。それでノミの住処になったのでしょう。

ノミの大量発生は、後にも先にもその年だけ。なんらかの条件が揃ったのでしょう。