あるライターさんの本に書いてあった事が気になります。

そのライターさんは、ある時期からテレビを見なくなったそうです。

そして、テレビを見ない事が、プラスになっている、とのこと。

それは、いいんです。

テレビ番組を見る時間を、他のことにあてられますから。

しかし、テレビについて、こう書いてありました。

テレビは時間を無駄にする、と。

それは、本や雑誌はつまらなければ、読むのをやめる。でもテレビだと、ついつい見てしまう。

そして「バラエティや通販番組のような、内容のないものまで見てしまう」と書いてありました。

(内容のない、だったか、もしかして他の表現だったかもしれませんが)。

これは、その人の意見なので構いません。

ただ、世の中には、テレビのバラエティ番組を見るのを楽しみにしている人もいます。

バラエティ番組に出演したり、バラエティ番組を制作している人たちも、います。

通販番組も、その商品に興味のある人にとっては、内容がないどころか、貴重な情報源になります。

そういった事も、忘れないでほしいのです。

それを踏まえた上で、私にとってはバラエティや通販番組は内容のない(興味のない)ものだから、時間を無駄にしてしまう、とあくまで自分にとってはという書き方がしてあれば、別に気にならなかったんですが、まるですべての人に当てはまるかのような、そういう書き方だったので、気になりました。

まるで、読者にも、テレビを見ない事を勧めるようなニュアンスを感じました。

私の深読みのし過ぎかもしれませんが、テレビを見ない事を自慢しているように思えました。

そもそも私は、内容のないものを、時間の無駄とか、くだらないとする考えは好きではありません。

たとえ、くだらなくても、それが楽しければ、その人にとっては、楽しい思い出となります。

その楽しい思い出が多いほど、人生は幸せではないでしょうか。

そして、テレビを下に見て、読書をことさら神聖視するのも、私は好きではありません。

これは、ネットでも同じです。

かなり以前の事になりますが、読書好きで歴史好きの人が、「九鬼(くき)」(水軍を率いた戦国大名を祖として、江戸時代から続く氏族)を読めなくて、自信なさそうに「きゅうき」と言っていました。読書だと、正確な読み方がわからなくても、読み進めてしまえます。

そして、振り仮名がなければ、読み方がわからない事も多々あります。

これは、読書の欠点です。テレビの歴史番組をよく見ていれば、ちゃんと読み方がわかります。ナレーションなどで発音されますから。

いまは、すぐにスマホで検索できますから、読み方を調べながらの読書も簡単ですが、以前はいちいち辞書を引くのが面倒で、ちゃんとした読み方を知らずに、字面だけで読んでしまう事も多かった気がします。