現在の卓上カレンダー市場では、一般的に「リング式」「ケース式」のカテゴリーに分かれています。
また、横割りとして「サイズ」「素材(固い素材、柔らかい素材、紙製など)」によって、さらに細分化されています。

このカテゴリー分け自体は、作り手・売り手・買い手のいずれも分かり易いため、現状の卓上カレンダー販売では効果的です。
ただし、ここには落とし穴があるが注意点です。

確かに、そのカテゴリーは共通認識を作るツールとしては有効ですが、これを元に商品企画もしくは販売をしようとすると、買い手とのギャップが生じてしまう場合があります。

共通認識ができるのに「ギャップ?」と思われるかも知れませんが、問題なのは両者の「目的」が異なる場合です。
商品区分=利便性(分かり易さ)と考えてしまうと、そこが商談の焦点になりがちですが、実際にはお客様の「目的」は様々ですし、以前にまして多様化しています。

これはあくまで私見ですが、
「商品区分」は既にお客様の商品選定の優先事項としては順位が下がっていると思います。
それ以外にもっと違う決定要因、または事情が絡み合ってきているのではないかと思います。

その意味では、今までの商品仕様を元とした「モノ」の区分ではなく、お客様の課題や事情を叶えるための「コト」の区分も、今後さらに必要となるのではないかと思われます。

標題の「カテゴライズの落とし穴」とは、分かり易く誰もが簡単にできる手法であるがゆえに、近視眼的にそれに過信や依存してしまい、お客様の本来の目的(ニーズ)がそれとは異なったときに対応ができなくなる(遅くなる)危険性が生まれつつ有ると言うことです。
決してカテゴリライズがいけないと言う事ではなく、それを使う時にはモノに惑わされずに「本質」を見落とさないことだと思います。