「手帳」と「カレンダー」。
書店や雑貨量販店に専門コーナーが設けられる年末年始の主力商品。
当然ながら、よく比較される商品です。

さて、この2つ。
店舗の様子やスタッフの話しを総合すると、最近の傾向として「手帳コーナー」が拡張される一方、「カレンダーコーナー」は縮小されつつあります。

もちろん店舗により状況は様々なので一概には言えませんが、2つの商品の売り上げが影響していることは想像に難く有りません。

個人向け販売での傾向とは言え、「カレンダー」製作に携わる者としては、この傾向は見過ごせません。

その理由として考えられるのは幾つかあります。
手帳はカレンダー機能を網羅しているとか、ポータビリティーに優れているとか、付属情報が満載などなど。

しかし実際に販売の現場を観てみると、最も大きいと思われる理由は一目瞭然。

手帳の方が断然「面白い」!
いずれの手帳も表紙が個性的で商品を選ぶ段階から楽しめる。
バリエーション豊富で、好みに近いものに出会える可能性が高い。

ほぼ毎日使うパーソナルツールなので、それは大きな購買動機になります。

ならば、これをカレンダーに施したら上手くいくのかと言うと。。。
きっと、思ったほど効果が得られないと思います。

手帳は手帳の良さがあり、この数年で各メーカーの努力で磨かれています。
それは売り場の様子を毎年見続けていれば分かります。

一方、決してカレンダーが磨かれていないとは言いませんが、もっと可能性はあると思います。
私自身は、企業様向けカレンダーの製作者なので、そこは専門家にお任せしたいと思いますが、手帳の動向は非常に勉強になっています。

「手帳」と「カレンダー」。
そのよく比較される2つの商材は、現在は「一方が流行れば一方が縮小するというようなトレードオフの関係」になる場面が多く見受けられます。

しかし、この先は、互いの良さをそれぞれがもっと磨き尖らせて、いずれは比較されない「両方とも必要とされる」商品となり双方とも発展するようになることを、カレンダー製作に携わる者として挑んで行きたいと思います。