正確な統計は無いのですが、企業向けも個人向けも含めてカレンダーが全般的に売れ難くなっているとの話しをよく耳にします。

確かに、カレンダーを永年作られていた企業様が作るのを止めてしまったり、書店や量販店の個人向けカレンダーの販売スペースが縮小されたりと言ったことは、身近な現象として実感しています。

もちろん、企業様でしたらご予算があったり、個人なら貰えたりという都合で左右されると思います。

でも、個人的にはそれだけではないような気がします。

それは、カレンダーは元来、季節を確認する道具なので、何かにつけて季節感を感じ難くなっている現代では、本来の役割を終えつつあることも原因の一つだと思えることです。

現在、カレンダーの主な使用用途して日付確認・予定管理がありますが、それは旧来の「カレンダー」の体裁を取らなくても良いかもしれません。
いえ、むしろ、今後はそれに特化するような表現形式が採用されてもおかしくありません。

日本においては、古来よりカレンダーと季節感が密接に関係していることは間違いなく、そのデザイン(趣き)も、季節感に依るところが多分にあります。
しかし、カレンダーでいくら季節感を演出しても、それをリアルに感じられないような状況になれば、関連性は無くなり、
むしろカレンダー上では不要なモノとして扱われる可能性すらあります。

その意味で、季節感が薄れていくとカレンダーが売れなくなるような気がするのです。
もしくは別の表現をすると「季節感が薄れていくとカレンダーが売りにくくなる」なるように思えます。

ただ、僕らは季節感をコントロールできる訳ではなく、それは自然に委ねるしかありません。一方で、今までの季節感ではなく、新たな季節感を表現し生み出す事は可能だと思います。
そんなことも考えながら、日々カレンダー業務に取り組む今日この頃です。