使い勝手を追求すると、カレンダーは面白みが無くなる気がします。
いえ、それを否定する訳ではなく、むしろそれ自体は大切な要素ですし、深く追求すべきだと思います。

ただし、過度に追求して、それを前面に表現してしまうと、いわゆる「遊び心」の部分が少なくなります。
特に、カレンダーは基本的なレイアウトが決まっているので、それを崩すと使う人にとって使い難いものになりがちです。

一方、
オリジナルカレンダー製作を請ける立場として、私は主にその格子(構成要素:カレンダーケース/用紙/印刷など)をご提供させて頂いています。
確かにデザインはオリジナルカレンダーの構成割合の多くを占めますが、どちらかと言うとデザインは二次的な要素であり、それは一次要素である格子に依存しています。

つまり、格子のサイズや形状などにより制限されたスペースにデザインが施されるのであり、格子の内容如何で、デザインの自由度や創造性は大きく左右されると言っても過言では有りません。

その出来具合が、使う人の生活に関わってきます。

使う人の生活を豊かに彩るカレンダーを作るためには、作り手が使う人が喜ぶ姿を想像してワクワクしながらデザインしなければ、決して実現できません。
それは少しオーバーかもしれませんが、少なくとも作り手が使う人の事を想ってデザインしなければ、気持ちが伝わる商品はできません。

そして、その「気持ちが込められたデザイン」を実現するためには、まず私たちが皆様に「ワクワクするような格子」をご提供しなければなりません。

あまたあるカレンダーの中に、そのような「ワクワクする」カレンダーが有っても良いと思い、現在、それに取り組んでいます。