こよみと聞くと、一般的には長い年月使われているイメージがありますが、歴史上で12年ほどしか採用されていない歴法があります。

それが「フランス革命暦(フランス共和暦)」。
このこよみは、文字通りフランス革命の時期に制定された歴法です。

フランス革命政府が、不和状態であったカトリック色の強いグレゴリオ暦を廃止して制定した新たな歴法です。
グレゴリオ暦で1793年から1805年までの12年間使用されました。

フランス革命暦では、様々な変更点があったため、当時の生活習慣とは大きくかけ離れたものになり、その他の理由とともに、国民の間では不評でした。

そして、当時皇帝となったナポレオンによってグレゴリオ暦に戻されました。

宗教的な理由により始まったこよみですが、その終わりも「カトリック教会との和解」が目的であったと言われており、国民は終始振り回された様子は想像に難くありません。

それにしても、12年間しか存在しないこよみとは、当時の混乱した世相を反映したものであるのと同時に、何だか切ない気がするのは私だけでしょうか。