グレゴリオ暦以前に使用されていた暦が「ユリウス暦」です。
通常年を365日とし、4年に一度366日の閏年を設ける事で、1年の長さを365.25日としたものです。

実は、ユリウス暦は、現在まで「グレゴリオ暦」が使用されている期間よりも相当長い間使用されており、歴史上に名を残す暦なのです。

それが何故、改暦されてしまったのか。
その原因が「少しの誤差」です。

1年の実際の長さは約365.24218日なので、ユリウス暦の365.25日と比べると、年を経る毎に誤差が大きくなります。
それが、紀元前45年に始まり1582年までの約1,600年の時を経ることで、取り返しのつかない誤差になり、大切な祭日の季節にずれが生じた事で、改暦せざるを得なくなったのです。

そしてグレゴリオ暦が採用されたのでした。

ただ、よく考えてみると約1,600年もの間それを変えていなかった訳で、歴史的にズルズルきてしまった出来事ですね。
さらに、最初はほんの小さな誤差でも、後で取り返しのつかなくなると言ったところは現代にも共通していることであり、この出来事を思い返すにつけ、肝に銘じなくてはいけないと思うのであります。