■床暖房付の物件について

【「全部の床が暖かい?」について】
・床暖房には大きく「電気式」と「温水式」の2タイプがあります:
温水式:床下に張られたパイプに温水を循環させて暖める方法で、床全体に均一な暖かさが感じられます 
電気式:床下の電熱線が熱を発し、部分的に暖める仕組みです。そのためヒーターの敷設されていない場所には温かさを感じにくいこともあり、ムラが出やすい点がデメリットとして挙げられます 。


賃貸の広告で「床暖房」と書かれていてもタイプや範囲は物件により異なるため、全ての床が暖かいとは限らないことに注意し、内見時にどこまで暖まるのか確認するのがベターです。

【「温度やタイマーの設定はできる?」について】
どちらのタイプにも、室内の壁などに設置されたコントローラーから温度調整やオン・オフのタイマー設定が可能です。
朝の起床や夜に合わせてタイマー設定し、必要な時間だけ運転するのも省エネ効果が高いです。

【「電気代はかかる?」について】
ランニングコストは、床暖房の方式・運転時間・広さなどによって大きく変わります。
・電気式の場合
パナソニック製品を例にすると、6~10畳の部屋で月々 約2,000〜8,400円程度の電気代(1日8時間使用、床温度30℃、30日想定)です。他の例では、1日10時間使用で 約6,500円/月という試算もあります 。
・温水式の場合
ヒートポンプ式では、8畳で 約3,400円/月、10畳で 約4,500円/月です。別の試算では、8畳・1日8時間使用した場合、約2,800円/月という例もあります。
・ガスタイプの床暖房では、1日8時間・月換算で3,000~6,000円程度のガス代になると言われています。

まとめると、電気式は温水式より1.5~2倍程度高くなる傾向があります。

ただし、初期費用や設置のしやすさ、ランニングコストなどを含めた総合的な検討が必要です。

 

■まとめ

全部の床があったかい?

➡温水式は床全体が均一に暖かい。電気式は敷設範囲によりムラがあるため要確認。
温度・タイマー設定は?

➡どちらもコントローラーで温度調整・タイマー設定可能。省エネモードやタイマーを活用できる。
電気代は?

➡電気式:月2,000~8,400円程度(8~10畳、1日8h)。
 温水式:月2,800~4,500円程度(同条件)。※電気式は温水式より1.5~2倍ほど高い傾向。

賃貸で「床暖房付き」とあっても、そのタイプ(電気式/温水式)や暖まる範囲、設定の有無、電気代の目安などは物件により異なります。

内見時にはぜひ以下をチェックしてみてください:
・床暖房はどの範囲まで設置されているか(全部?部分的?)
・設定可能な機能(温度調整やタイマー機能など)があるかどうか
・実際にかかると想定される光熱費の試算
これらを事前に確認することで、快適かつ経済的な選択につながるはずです。

 

■youtube動画の台本

賃貸契約に関する初心者向けセミナー。

【登場人物】
やまだ:素朴な疑問を持った女の子(参加者)。不動産業界はまだ慣れていない。
講 師:不動産屋で働くベテラン社員。現場経験が豊富。

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やまだ

先生、この前お部屋探しをしてたら“床暖房付き”って書いてあったんですけど、あれって床全部がポカポカするんですか?

 

講師

実は床暖房にも種類があって、全部の床が暖かいとは限らないんです。
大きく分けて“温水式”と“電気式”がありますよ。

 

やまだ

へぇ、違いがあるんですね。
どう違うんですか?

 

講師

温水式は床の下にパイプを通して温かいお湯を循環させる仕組みで、床全体がじんわり均一に温まります。
対して電気式は床下のヒーターが発熱する仕組みで、設置範囲によっては“ここは暖かいけど、あっちはちょっと寒い”というムラが出やすいんです。

 

やまだ

なるほど。
じゃあどっちの方式かをちゃんと確認しないといけないんですね。

 

講師

その通り。
内見のときに“どこまで床暖房が効いているか”を確認すると安心です。

 

やまだ

あと、床暖房って温度とかタイマーとか、自分で設定できるんですか?

 

講師

できますよ。
壁についているコントローラーから温度を調整できますし、タイマー機能で“朝起きる前にオンにする”“寝る前に切る”なんて使い方も可能です。
最近は省エネモードもついているので、上手に使えば効率的に暖まります。

 

やまだ

便利そう!
でも電気代ってやっぱり高いんですか?

 

講師

そこも大事なポイントです。
電気式と温水式でけっこう差があります。例えば、6から10畳くらいの部屋で1日8時間使うと、電気式は月2,000〜8,000円くらいかかることがあります。
一方、温水式はだいたい月2,800〜4,500円程度と少し安めです。

 

やまだ

えっ、そんなに違うんですね。電気式の方が高いんだ。

 

講師

そうなんです。
電気式は設置が手軽ですがランニングコストが高め。
温水式は初期コストはかかりますが、月々の光熱費は抑えやすい傾向があります。ガスを使うタイプもあって、その場合は1日8時間で月3,000から6,000円くらいと言われています。

 

やまだ

じゃあ物件を見るときは、“どの方式か”“どの範囲が暖まるのか”“光熱費の目安”を確認するのが大事ってことですね。

 

講師

まさにその通り。
床暖房はエアコンより乾燥しにくく、足元から暖まるのでとても快適です。
仕組みやコストを理解したうえで選べば、冬の暮らしがぐっと快適になりますよ。

 

やまだ

わぁ!
床暖房のお部屋にますます憧れちゃいました!

 

以上