■専有面積とは?
1㎡は縦横1mの正方形で、畳に直すと約0.6畳(畳1枚=1.62㎡として計算)しかありません。
感覚的には腕を少し広げて一歩動くといっぱい、という“新聞紙1枚強”の広さです。
賃貸広告で示される「専有面積」は、この1㎡の集合体で成り立ちます。
専有面積にはリビングや寝室だけでなく、キッチン・浴室・トイレ・洗面・室内廊下・収納・玄関など“入居者だけが使う屋内空間”がすべて含まれます。逆に共用廊下やバルコニー、ロフト、メーターボックスなどは対象外です。また測り方は壁の中心線で取る「壁芯」と、内側仕上げ面で取る「内法」があり、広告では壁芯表記が主流のため実寸より数%大きめになることも覚えておきましょう。
■ライフスタイルと専有面積の関係
一人暮らしに必要な面積はライフスタイルで変わりますが、国土交通省の居住面積水準では最低25 ㎡が望ましいとされ、都心のワンルーム/1Kでも20〜25 ㎡がボリュームゾーンです。
20 ㎡を下回るとベッドとデスクだけでほぼ埋まり、クローゼットや冷蔵庫の配置に工夫が必要になります。一般的に25 ㎡あればベッド・2ドア冷蔵庫・小型ソファが置け、収納も確保しやすいサイズ感です。
在宅ワークでデスクを常設したい、趣味の道具を置きたい、来客用布団を保管したいといった場合は30 ㎡以上を選ぶと快適度がぐっと上がります。
逆に荷物が少なく寝るだけの生活であれば18 ㎡前後でも可能ですが、室内廊下や水回りを含めた数字だという点を踏まえ、内見時には居室(帖数)と家具レイアウトを必ず確認すると失敗が少なくなります。
■youtube動画の台本
賃貸契約に関する初心者向けセミナー。
【登場人物】
やまだ:素朴な疑問を持った女の子(参加者)。不動産業界はまだ慣れていない。
講 師:不動産屋で働くベテラン社員。現場経験が豊富。
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講師
みなさん、こんにちは!
今日のテーマは『専有面積の数字をどう読む?』です。
早速ですが、1㎡って、どのくらいの広さかイメージできますか?
やまだ
うーん…1メートル四方? でも実感がわかなくて……。
講師
縦1m×横1mの正方形、畳なら約0.6畳、新聞紙を床に広げたくらいの“腕を伸ばすといっぱい”のスペースです。
やまだ
]えっ、小さい!
じゃあ、広告にある20㎡って数字ってベッドを置ける部分だけじゃなくて、トイレとか廊下まで全部込みなんですか?
講師
はい。
「専有面積」にはリビングや寝室はもちろん、キッチン・浴室・トイレ・洗面・室内廊下・玄関・収納まで、入居者だけが使う屋内空間すべてが含まれます。
逆に共用廊下やバルコニー、ロフト、メーターボックスは除外されるんです。
やまだ
じゃあ実際に暮らすスペースは、数字より狭く感じるかもしれないですね。
講師
その通り。
しかも日本の広告は壁の中心で測る“壁芯”表記が主流で、内側の実寸より少し大きく出るんですよ。
やまだ
へえ~。
じゃあ“一人暮らしなら何㎡あれば快適?”っていう目安は?
講師
国土交通省の居住面積水準では25㎡が望ましいとされていますが、都心のワンルームや1Kも20~25㎡がボリュームゾーンですね。
やまだ
ええ?
水準以下のところが多いんですか?
講師
そうなんです。
20㎡前後だと、ベッド+デスクでギリギリ。収納や冷蔵庫は置き方に工夫が必要な感じです。
やまだ
やぱり、広いほうがいいですよね?
講師
そうですね、25㎡前後ですと2ドア冷蔵庫や小さなソファも配置しやすく、収納も確保しやすい。
30㎡以上になると、在宅ワーク用デスクや趣味の道具、ゲスト用布団まで置けて余裕が出ます。
やまだ
賃料が考えると広い部屋は難しいこともありますよね?
講師
荷物が少なく“寝るだけ派”なら18㎡でも可能ですが、内見時に居室帖数と家具レイアウトを必ずチェックしてみてください。
やまだ
数字だけじゃなく、どこが“居室”でどこが“通路”かを見ないとダメなんですね!
講師
ええ。
メジャー片手に壁から壁まで測って、ベッドや机が置けるか、
動線は確保できるかを確認するのが失敗しないコツです。数字のマジックに惑わされないでくださいね。
やまだ
なるほど~!
今日から物件の見方がぜんぜん変わりそう。ありがとうございました!
以上