■民泊をはじめるには
民泊(住宅宿泊事業)は、誰でも自由に始められるわけではありません。
特にマンションの場合、建物全体の管理規約によって民泊行為が禁止されているケースが非常に多く見られます。マンションの管理組合は、住民の安全や生活環境を守るため、規約で民泊を禁止している場合が多く、規約違反となった場合には退去を求められることや損害賠償請求をされるリスクもあります。
そのため、民泊を前提に部屋を探す場合は、「民泊利用可」と正式に許可されている物件を選ぶ必要があります。
ただし、民泊可能なお部屋は非常に限られており、数も少ないのが実情です。特区民泊や国家戦略特区内で認定を受けた物件、もしくは簡易宿所の許可を取得している物件など、特別な条件を満たした物件に限られます。また、物件オーナーの許可が得られても、建物全体の管理組合で許可されていなければ、事実上運営は不可能です。
■勝手に民泊を始めた場合のリスク
「内緒で民泊をする」という行為は絶対に避けなければなりません。
無断で民泊を始めた場合、近隣住民からの通報やクレームが発生しやすくなり、管理会社やオーナーから即時退去を命じられることもあります。さらに、自治体によっては無許可営業に対して罰則(営業停止命令や罰金)が科せられる場合もあります。
例えば住宅宿泊事業法(民泊新法)では、無届け営業に対して最大で6か月以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることもあるため、リスクは非常に高いです。
民泊を始めるには、物件探しだけでなく、行政への届け出や許認可取得、消防設備の整備、近隣住民への説明など多くの準備が必要です。「できそうだから」と軽い気持ちで始めるのではなく、最初から民泊専用可物件を選び、オーナー・管理組合の正式な許可を得ることが不可欠です。
■まとめ
民泊運営を成功させるためには、物件探しの段階から専門の不動産会社に相談するのがおすすめです。民泊可能物件の紹介だけでなく、許認可取得のサポートまで行ってくれる会社もあるので、慎重に準備を進めましょう。
■youtube動画の台本
【登場人物】
さくら:新入社員。不動産業界はまだ慣れていない。
課 長:ベテラン営業社員。現場経験が豊富で指導役。
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さくら
課長、ちょっと相談してもいいですか?
実は私、民泊を始めたいなって思ってて、今、部屋を探してるんです。
課長
お、民泊か。
最近人気だもんね。ただ、部屋探しは気を付けた方がいいよ。普通のマンションって、民泊禁止されてるところが多いんだ。
さくら
えっ、そうなんですか?
なんで禁止なんですか?
課長
マンションって、住んでる人たちの生活を守るために管理規約があるんだけど、その中で民泊を禁止してるケースが多いんだよ
やっぱり、知らない人が出入りするとトラブルになりやすいからね。
さくら
じゃあ、民泊できる部屋って少ないんですね…
課長
そうなんだ。民泊OKの物件はかなり限られてるし、オーナーさんだけじゃなくて、建物全体の管理組合の許可も必要なんだ。
どっちか一方だけじゃダメなんだよ。
さくら
うーん…じゃあ、こっそりやっちゃうのはやっぱりマズいですよね?
課長
絶対ダメ。
無許可で民泊をやると、住民から通報されたり、すぐに管理会社から追い出されるよ。
最悪の場合、損害賠償を請求されたり、行政から罰金を科されることもある。
さくら
えぇっ、そんなに大事になるんですか!?
課長
うん。
住宅宿泊事業法っていう法律で、無届けの民泊には懲役刑や100万円以下の罰金まで規定されてるんだ。軽い気持ちで始めると、とんでもないことになるよ。
さくら
やっぱり、最初から民泊専用の物件を探した方がよさそうですね。
課長
その通り。
特区民泊が認められてるエリアとか、最初から簡易宿所の許可を取ってる物件を狙うといいよ。
街の不動産屋に行っても対応できないので、民泊専門の不動産会社に相談すれば、許可物件を紹介してくれる。
さくら
なるほど…。
じゃあ、まずは民泊可能物件に絞って探してみます!
課長
うん、それが正解。焦らず慎重に準備すれば、きっとうまくいくよ。
以上