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ディティール音痴

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みなさんこんにちは。
ずっと「おへそ」次号の原稿に追われ、更新ができずすみません。
ここ1週間ぐらい、ずっと書いておりました。
ようやくゴールの光がちょっとだけ見えてきたところです。

じっくり取材した人たちにもう一度むきあって、原稿に綴っていく作業は、
すご~く苦しいけれど、
書きながら
「これってどういう意味なんだろう」
ともう一度取材先の風景を思い浮かべながら考えたり
「これをどう伝えればいいだろう」
と自分の引き出しにあるものを取り出して、
新しく知ったことと、大きさや形や色を比べてみたり
そして、「ああ、そうだったんだ」
とまったく思いがけない新たな何かを発見したり。

自分が静かに満たされていく気分がします。


さてさて、そんな原稿を書きながら、
ふと思ったことがあります。


私は自他ともに認める方向音痴なのですが
(一度行った店に、2回目に迷わず行けたためしがない。
 デパートに入って出てるとき、どっちの道から来たかわからなくなる、などなど……)


もうひとつ、すご~い音痴なことがある!
それが、「ディティール音痴」ってこと。

大雑把なワタクシは、大体全体をつかめていたらいい、
とものごとをまずは大きくとらえたいタイプ。
すると、細かなディティールが、
ザルの編み目からボロボロとこぼれ落ちていくのです。

それは、例えばこんな感じ

行ったお店の名前を覚えない。
「あの駅の近くのあの店」とか
「あの人と一緒に行った蕎麦や」とかになっちゃう。
映画なら、主演の俳優さんの名前ぐらいはわかるけど、
共演者の名前なんて覚えてないし、ましてや、映画通のように
監督さんの名前なんてさっぱりわからない。
どこかのレストランの名物料理のカタカナ名や、お菓子の名前、
洋服のブランド名もほんと覚えていないのです。

記憶力ゼロと言ったらそれまでなんだけど、
自分の中でディティールを
そんなに重要視してなかったのも事実。
どこの店だっていいじゃん!
名前なんて関係ないじゃん!
って思っていました。

けれど……。
ディティールの大切さを、このごろしみじみ痛感します。
それは、
ディティールが、ものごとを「つなぐ」「蓄積」するための
ツールになるから。

「ピエールエルメの、バラのマカロンには、
 ライチのクリームが入っていておいしいけれど
 ホテル西洋銀座のマカロンは、発酵バターにレーズン
 だけのシンプルさがなんともいえない」
みたいな感じ・・・。

「かもめ食堂の荻上直子監督が、トイレットという作品を作ったから。
 見に行ってみよう」
みたいな感じ・・(ちょっとネタが古いけど)

ほんとはもっと高尚な例を出したいんだけど思いつかない・・。
でも、たとえば人と話をしていて、
自分の経験と、その人の経験を結びつける
キーワードが
ディティールだったりするわけです。

そして、新たに知った知識が
過去のあのディティールと共通点がある、
とわかれば、
より蓄積の層が厚くなり、より深く理解できたりするわけです。

かといって、突然記憶力がよくなるワケでもないけれど、
今まですっ飛ばしてきた
ディティールを、
ちょっと気をつけて拾い集めてみようっかな?
と思う今日この頃です。









最初の写真は、内容とはまったく関係ないけれど、
2週間に1度焼いているパン。
私の朝ご飯の風景でした。

お茶といえば

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今年は、クーラーをつけないで汗をふきふき過ごしていらっしゃる方も多いのでは
ないでしょうか?
そんなとき、水分補給がなにより大事。
みなさん、家ではどんなお茶を飲んでいますか?

子供の頃、夏休みの朝の匂いといえば、母が炊いていた麦茶の香りでした。
パックじゃなく、ころんとした麦茶をザラッとやかんに入れて煮だしたお茶は、
コクがあっておいしかったなあ。

今、私が愛飲しているのが、一保堂の「いり番茶」です。
「おへそ」のデザインをしてくださっている、なかよし図工室で初めていただいて、
おいしさにびっくり。
が、はじめて自分で買って、作ってみたらウヘ~ッ! 飲めない~!

そう、このお茶、かなりのインパクトなのです。
薬っぽいというか、煙臭いっていうか、いぶした香りっていうか。


でも、ひと袋買っちゃったしなあ、と飲み続けていると、
なくなる頃には、「これじゃなきゃ物足りない」という状態に。
以来、1年中わが家は「いり番茶」!
ひと袋300円ぐらいと安いのもいい!

ただし、手に入りにくいのです。
京都本店にはもちろんあるはずですが、
デパートに入っている一保堂さんでも、取り扱っているところはごくわずか。
都内では、渋谷の東急東横店にはおいています。
でも、外には陳列されておらず、「いり番茶ください」っていうと、
初めて引き出しから出してきてくれます。
そして、ビニールにいれてしっかり封をしてから紙袋に入れてわたしてくれます。
それほど匂いが強烈ってこと。

ふふふ。
いかがですか?
試してみますか?
ぜひ試してほしいなあ。

クーラーなしの夏も、いり番茶なら乗り切れそうです!

巻頭ページ撮影終了しました!

朝起きると、窓の外は空も雲も木々もくっきりと際立ってピカピカ。
早朝の斜めの光の中の、コントラストがはっきりした風景は
夏ならではの美しさです。

さてさて、今日はおへその巻頭ページ
女優さんの撮影&インタビューでした。

まだ誰かとご報告できないのが残念なのですが、
凛として、きっぱりとした軸がありながら
しなやかで、美しい方。

軸があるからこそ、風にふかれてそよぐ柔らかさを持つことが
できるんだなあと
感じさせてくれる方です。
あ~!!!
言いたいけど言えない!
どうぞ、本誌の発売を楽しみに待っていてくださいね。

というわけで、現在、原稿てんこもり!
ご飯を作っていても
街を歩いていても
ヨガをやっていても
あ~~~原稿やらなくちゃ~!
とあせりまくっているのですが・・・。

でも、どんなに気があせっても、書くスピードは同じ。
がんばったからといって、早くかけるわけではなく、
むしろ、ゆっくりじっくり丁寧に書かねばと
あせりを「あっちいけ!」と追い払っています。

急ぐときほど
深呼吸をして、
お腹に力をためて、
ゆっくりかまえて。
さあ、がんばろっと

桃、桃、桃!

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暑い日が続きますね。
私の住む武蔵野市では、水道水に井戸水が含まれているので、
夏でもすごく冷たくて気持ちがいいです。

原稿書きながら、汗がたらりと流れたら
ジャブジャブ顔を洗っています。

さてさて!
待ちに待った桃の季節がやってまいりました!
吉祥寺駅前の果物屋さんでは、
産地直送の桃が売られていて、4個~5個で500円!
食べるにはちょっと固かったりするのですが、
私はコレでコンポートをつくるので、
固ければ固いほどいいのです。

作り方はいたって簡単。
白ワインを100cc 氷砂糖をひとつかみ。
それに剥いてカットした桃を入れ
ルクルーゼのような厚手の鍋で一煮立ちさせれば完成!
煮すぎないようにすることがコツで、余熱で柔らかくします。
お好みで、クローブや黒こしょうなどを入れて大人の味にしても。

私は一気に10個分を煮て、1週間ぐらい毎朝ヨーグルトをかけて食べています。
あのふくよかなピーチの香りが
ヨーグルトに混ざって超美味!
朝から幸せな気分になれますよ。

桃が終わったら、同じレシピで洋梨のコンポートにも。
ぜひお試しください!

遊ぼ!

おはようございます。
朝からピカピカのお天気です。
ブログのお引っ越しにともない、更新ができなくてごめんなさい。

さてさて、現在「おへそ12」着々と進行中です。
いま、取材まっただなかで、毎日いろんな人のいろんなディープなお話をきき
刺激を受けまくっております。
なんて、世の中にはいろんな人がいろんな場所で生きているんだろう!って。
まだまだ知らないことがたくさんある、って実感できるひとときが、
取材をしていて一番シアワセなときかもしれません。


そして、私は関西出張に行って、長野出張行って、
お芝居見に行って、うちでご飯会を開いて・・・
と、仕事と遊びをサンドイッチみたいにして
過ごしておりました。

これは、私としてはめずらしい現象・・・。
マジメ人間な私は(笑)
仕事に差し障りがあるから
遊びに行くのはやめとこう・・・
とすぐ思ってしまうタイプ。
結局は家でダラダラしていたりするのに、
スカッと遊びきることがなかなかできません。
心配性ってことかなあ。

でも、エイッて遊んでみると
いろんなことがつながってくるから不思議。

お芝居の中の台詞とおへその取材先の言葉が同じだったり、
いつもは仕事でしかお話していないあの人と
うちでご飯を食べながら話すと
え~っ、そんなこと考えてたんだ、
とおんなじことを思っていたり。

そして、「遊び」は「いつも」の外側にあるから、
同じことでも、
ちょっと違う角度から見ることができる‥‥‥。
遊びというフィルターで
見たものが、すごく新鮮で
また元気に一日を過ごすことができる………。

やっぱり遊びって大事ですね。

遊ぶって、自分を大事にしていないと
できないんだなあと最近しみじみ思います。
遊びには、仕事のように、お金が稼げるとか、「結果」がついてきません。
何の目的もなく
ただ楽しいから遊ぶ。
つまり、自分を楽しませてあげるってこと。

忙しかったり
余裕がないと
つい、結果がでることばかりを追いかけがちだけれど、
気持ちがいいから
とか
ワハハと笑えるから
とか
おいしいから
とか
単純なお楽しみを
自分にプレゼントするのもいいものだなと思います。

こうして遊びについても
やっぱり「まじめ」に考えてしまう私なのでした・・・



過去の「おへそのすきま」はこちらです。
http://blog.livedoor.jp/ohesonosukima/






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