2023.04.30(日)


おはようございます。

山上ヶ岳山頂近くの同辻茶屋から実況中継してます。


昨晩、雨が降り始め、強風も吹き荒れる中、なんとか同辻茶屋に到着しましたが、ザックの中身を広げた時に、シュラフを忘れたことに気づく痛恨のミスをしました。


ちなみに同辻茶屋はこうなってます。
営業時間外に、座るための縁台にシュラフを広げて寝る感じで利用されてます。完全に閉じてる構造ではないので、風が通ります。
なので、シュラフがないと致命的です。

周りの人たちも、「それはヤバいね。」と同情はしてくれますが、どうすることもできないので、自分で何とか工夫するしかありません。

体が冷えないように、濡れた服を着替え、たまたま持ってきたフリースのパジャマを着て、パーカーを着て、最後に濡れたカッパを表面の水滴を払って着ました。


寒い夜を過ごすために、しっかりご飯を食べようと、スパゲティを茹で、茹で汁で味噌汁を作って、温まりました。


あとは、茶屋の中でしたが、できるだけ暖かくなるように、テントを張り、エアマットを敷きました。これが今持っている装備で思いつく最善の対策でした。


夕方に実況中継のブログを書いている時は、まだ良かったのですが、19時頃から深々と冷え込み始め、とても寒くなってきました。

天気予報では、今晩は最低気温が9℃となってますが、山の上、標高1,482mではもっと下がっているに違いありません。


カッパのフードをマミー型シュラフっぽく被り、顔をタオルで覆うと、自分の息がとても暖かく感じて、少し落ち着きました。


21時頃、時々は眠れましたが、寒くてすぐに目が覚めてしまいます。腕組みをして寝ていたら、血流が悪くなって、手先が痺れていたので、これはマズいと、腕組みを解いたら、より寒くなって、どうしようかと考えると、体操座りのように膝を抱えたら、少しマシになりました。


22時頃、手先が冷えて、眠れません。

そういえば、外に置いてあるザックに防寒用の手袋があったのを思い出し、テントから出ると、茶屋の中はかなり冷え込んてました。

テント張っていて良かったと思いながら、手袋を取り出し、すぐにテントの中に戻りました。

手袋をはめたらとても暖かくて、手先の冷えは気にならなくなりました。


24時頃、さらに冷えたのか、体が寒くて寒くて、ブルブル震えてきました。これは低体温症なのでは?と思いましたが、どうしようもありません。震えがどんどん酷くなってきました。これは朝まで持つかな?と心配になりました。

どうしたもんかと思いを巡らせていると、ふとファーストエイドキットに、エマージェンシーシートがあるのを思い出しました。

すぐにザックから取り出し、薄いアルミ箔のシートで全身を覆いました。

すると、とても暖かいではありませんか。

生き返った心地になりました。

冷静にいろいろ対処できている自分に拍手しましたよ。


エマージェンシーシートに包まってる。
なかなかの保温力。もっと早く気づけば良かったとは思うが、気付けた自分に拍手してあげた。

05:57 空が明るくなってきた。
でも、とんでもない強風と雨がゴォーと凄い音で、茶屋に叩きつけている。


今日は11時には雨が止むそうだが、風は強い。
明日以降も晴れ☀だが風が強い。
それよりも最低気温が今日より3℃下がる。
明日はさらに1℃、明後日はさらに1℃下がる。
今回のエマージェンシーシート作戦も、今晩だけ辛うじて通用したにすぎない。

昨日のうちに弥山避難小屋を予約できた。
布団がついて安眠が保証される。
だが、この先はどうだ?
持経宿小屋は毛布が備えられた小屋だが、そこまでたどり着けるか?
その先は玉置神社はテント泊しか選択肢がないが、寒い夜に耐えられるのか?

南奥駈道は、かなり険しいらしい。
経験者の方から、北奥駈道とは比較にならんと言われた。そのためにテント泊装備で準備してきた。山を舐めてはいけない。低体温症をあまく見てはいけない。

今回の奥駈道は、ここで撤退としよう。

今回のために高いシュラフを買って準備していたのに、それを忘れるとは…。
家にラインしたら、シュラフが家に干したままになってるよ。って。
快適に過ごすために直前までダウンをふっくらさせておこうと思って、広げていたのを思い出した。
ザックにパッキングしてる時に、横に干してあるシュラフに気づかず、お〜、今回は、綺麗に納まったなと感心していたが、一番大事なものが入ってなかった。

良い教訓となった。と思うことにした。
悔しいですね。(^_^;)