4-1 生物の寿命 | のこしたいもの

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生物は、地球の誕生(46億年前)から8億年後(38億年前)に誕生したとされています。ペルム紀と呼ばれている2億年以上前の地質時代、全生物の90~95%が絶滅したとされていますが生物は生き残りました。地球環境に適合した生き方ができたからです。

 

人類は直立二足歩行という身体的特性を生かして今日の立場を確保しましたが、その身体特性は生存競争を有利にしただけではありません。水質・大気汚染をはじめとする自然環境の悪化をもたらし、全生物の生活環境を悪くしています。

仮に、現状をもたらしていると思える人類が死滅するとして、残された生物の多様性は回復できるのでしょうか

生物をとりまく環境がどう変わろうと、変わった環境に合わせて生き残るのが生物なのだから必ず多様性を取り戻すでしょおう。

 

なぜ生物には限られた寿命があるのかを、生物の寿命を体の耐用年数として考えてみます。

単純に考えて、寿命が無かったら個体数が増える一方だろうから、普通に考えれば、いずれ子孫は必要なくなります。しかし、長い年月の間には寿命の有無に関係なく生物を死なせかねない自然災害・事故はあるのですから、子孫がいなければ生物は死滅してしまいます。そうならないように寿命が限られている、というのが簡潔で明瞭な理由でしょう。

 

それとは別に「生物に寿命があるのは何故か」を考えてみました。
生物に寿命が無いとしたら、生きるのに必要な空気・水・太陽光など以外に成長に必要な栄養分が必要かという事があります。必要であれば摂取するし、なければ摂取しないだけのこと、大きな問題ではないと思います。

 

決定的に大事なことがあります。生物に寿命が無ければ個々の生物は、子孫が必要にならないまでも、子孫の存在が生物存在の絶対条件ではなくなります。そうなったら生物は、自分のいる場所(陸・海・空)である地球や身の回りを埋め尽くす岩・石・水・空気などの地球の断片と同じ存在になります。植物と動物からなる生物は、引力などの作用に抵抗しても動こうとする「物」という事になります。

 

生物の生物たる所以は、動かされるのではなく自ら動くこと及び子を成すことです。子孫の誕生が無くなれば「生物」でもなく「物」でもない存在になることでしょう。

 

植物と動物の寿命 生物に寿命が限られている根本的な理由は「寿命の有無にかかわらず子孫は必要」だと思うからです。
子孫がいなければこの世に生まれた生物は生き続けるしかなくなります。
子孫の有無にかかわらず、生きて動いているのが生物です。生物は、寿命の有無にかかわらず、ペルム紀のような生物の生存条件を満たさない環境の変化が無い限り、無くなることはないと思います。
 

ここで生物を数の面から考えてみます。
何億年という長い間には突然変異などによって新たな生物種が誕生したり、絶滅する種があったりするでしょう。いずれにしても予期せぬ生物数の変動は起こり得ます。

先に述べたとおり、私は「寿命が限られていなくても子孫は必要だ」と考えています。

というのは、食料が自分の属する生物種以外の生物に限られている限り、生物個体数が増加すれば、捕食競争が激化して食料の枯渇をもたらします。そうなると共食いするようになるでしょうし、いずれ自分の属する種は絶滅してしまう事でしょう。個体数が減少する場合についても捕食競争の激化に見舞われ、同じようなことになると思います。

 

個体数が増加しようが減少しようが、種の維持と生物全体の食料枯渇を防ぐ子孫の誕生は、生物の存続に不可欠なのです。
 

寿命の有無に関係なく子孫の誕生が無ければ、いずれ食料が枯渇して生物は死滅してしまう事になります。生物が生存し続けるには、弱い生物は多少の犠牲があっても死に絶えない個体数を擁し、強い生物は数が限られています。

個体数が一定の範囲になければならないはずです。

 

植物と動物の場合について、寿命の有無に関係なく子孫が必要だと思う理由を簡単に要約すると。

【植物】植物は捕食しなくても光合成して生きてゆけます。動物とは違い、寿命がなくても種子を作り子孫を設けるでしょう。光合成という機能がある限り全ての植物は成長し続けます。草食動物・雑食動物が、植物の一方的な増加を抑制し、二酸化炭素の減少を抑えるでしょう。植物は増えることが使命なのだ、と思います。

【動物】動物は植物とは違い、他の生物を捕食しない限り生きられません。従って捕食する以外の方法で食料を取り込んで消化するか、消化以外の方法(植物の光合成に代わる方法)でエネルギー変換できれば、子孫は必要なくなります。
とは言っても、子孫を作らなければ個体数は増えず、自然災害などで個体数を減らし、何億年という時間が経過すれば、いずれ死滅してしまうでしょう。

 

 

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