私は昔から、身体を締め付けるものが大嫌い。
ガードルなんてもってのほかで、今まで生きてきてほんの数回着用しただけ。
あんなものでお腹周りを締め付けるぐらいなら、ポッコリ突き出たお腹を世間に晒す方がよほどましだもん。
ましてや私はアラカンのおばさんだよ。
スタイルが悪かろうが良かろうが、世間は全く関心を寄せることはないお年頃なんだから、補正下着でちょっとでもましに見えるようになんて、小賢しいことをする意味はないから。
もちろん結婚指輪も新婚当初の3年間くらいはしていたけど、炊事をしていると鬱陶しくてさっさとタンスの奥に片付けちゃったし。
そんなだから、誕生日のプレゼントとかで夫からもらった指輪もしまったまま。
ネックレスは例外的に買い集めていたこともあるけれど、今じゃ襟元に何かあるだけで煩わしいから、それもお蔵入り。
服に至っては、着ていて楽なのが一番で、家に帰るとすぐにブラを外し、楽なジャージに着替える私。
少し前に話題になった「干物女」って知ってる?
何事も楽が一番で、キッチリすることが苦手の私。
まさに干物女のような私がよ、
束縛されることをとことん嫌う私が、それを我慢しなきゃいけない状況に置かれているんだよね。
実は私の左目は網膜剥離の手術で、白眼部分にぐるりと一周シリコンバンドが巻かれているんだよ。そのバンドで網膜が変形するほど締め付けられているの。
執刀した主治医の技術に問題がある訳じゃなく、術後に痛みを感じることはいっさいなかったし、目を閉じてさえいれば何ともなくて、シリコンバンドを目に巻いていることを忘れていられるくらいだし。
ところがだよ。
手術した左目を開いてものを見ようとすると、強烈な締め付けられる違和感を覚えるんだよね。
しかも目尻の下に大きなものもらいができているような異物感が常にあって、目を掻きむしりたい気分になっちゃうことも度々で。
シリコンオイルを抜くまでは、ほとんど左目を閉じて生活していたから、締め付けられる違和感をどうにか回避できていたけれど、シリコンを抜いて両眼を開いて見るようになってからは、常にこの違和感と同居してるって感じなの。
主治医は慣れてくるから問題はないと言うし、私もそうだろうなとは思うけれど、いつになったら締め付け感とおさらばできるんだろう?
最近思うんだよね。
西遊記の孫悟空も頭にリングをはめられて嫌だっただろうなって。
犬や猫は首輪をはめられて嫌じゃないのかな?