銀座でコブラバキバキ | C.I.L.

銀座でコブラバキバキ

恐らくよほど古い女子プロレスファンしか興味ないのだろうが、1998年に発売された女子プロレス40年史 という伝説のビデオがある。(多分VHSのみ)



この作品はVHS二巻組みで、全女立ち上げの時代から、97年のアジャコング、井上京子、山田敏代ら主だった選手の大量離脱、全女の不渡りによる倒産危機の頃までの映像が収録されている。(一部白黒)

年齢的に赤城まり子だのジャンボ宮本だのといった古すぎる選手や、マッハ文朱のように極端に現役生活が短かった選手は知らないのだが、オレ様の最古の記憶にある池下ユミ(50年組)の登場あたりから俄然面白くなってくる訳で。

池下ユミとはビューティペアのライバル「ブラックペア」の1人で、オレ様は2~3歳の頃にこの池下ユミ選手が大のお気に入りだったそうな。(母親談)

悪役の池下ユミが善玉のビューティペアをヒール殺法でいたぶるシーンで大喜びし、逆に勧善懲悪とばかりに池下ユミが攻め込まれると、大声を上げて居間のTVに掴みかかっていたらしい。

それを見た親は我が子の人生を心配するあまり 「プロレス禁止令」 を出すに至った。(良くも悪くも齢3歳にしてプロレスを止められた人間は中々おるまい)

だがその後も母親が買い物に行った隙や、家が自営業だったもんでお店に出た隙に隠れてコソコソとプロレス中継を見続けていたのだが、このビデオには幼い頃のオレ様が見たあんな映像やこんな映像がこれでもかと収録されており、見る度に涙が出そうなほど懐かしくなるのである。

特にジャガー横田が大好きだったので、彼女のギャラクティカとの髪切りマッチなどは今見てもドキドキしてしまう。



ちなみにこの作品、裏面のコピーに「白熱の名勝負、華麗な歌…」とあるように、試合だけでなく主だった選手の歌のコーナーまで収録されているという、かなり凄まじい内容である。

なんたってクラッシュやビューティペアの歌以外にも、ジャガー横田、デビル雅美、ミミ萩原、マッハ文朱といった有名選手、その他 「知名度的にちょっとどうなの?」といった選手の歌までバッチリ収録されているという、倒産危機に陥った全女がトチ狂ったとしか思えないキチガイじみた1本なのである。

ちなみにオレ様はこのビデオを発売日に大山のアメリカンというプロレスショップで定価で購入した記憶があるのだが、なんでこんなビデオの話題を持ち出したのかというと…。









知り合いに連れて行かれた銀座のとあるBARで…



ライオネス飛鳥にサイン入れてもらったの!



しかも目の前で 「嵐の伝説」 まで歌ってもらったの!

本当は 「炎の聖書」 が良かったんだけど、第一興商には 「嵐の伝説」 しか入ってないそうなの!

「炎の聖書」 くらい入れろよ第一興商!

どう考えてもクラッシュの代表曲といえば 「炎の聖書」 の方だろ!

全力でクレーム入れるぞこのヤロウ!


~閑話休題~


それはともかく、飛鳥自身もこの女子プロレス40年史 は持っていないらしく、サインを書きながら 「なんでこんなもの持ってるの?」 と興味を持たれたご様子。


そして帰り際にもう一つありがたいサービスをして頂いたんですよ。

プヲタの夢といえば、大好きなレスラーに技をかけてもらう事じゃないっすか。

猪木の闘魂ビンタとかその極端な例じゃないっすか。

オレも当然、子供の頃の憧れだったクラッシュギャルズ さんに技とかかけてもらいたいじゃないっすか。

でもクラッシュの得意技って、フライングニールキックとかムーンサルトプレスとか正拳突きとかじゃないっすか。

どれも打撃系とか衝撃系だから喰らうにはあまりに痛いじゃないっすか。

むしろ店内でフライングニールキックとかムーンサルトプレスって迷惑極まりないじゃないっすか。

どんなハードコア戦だよって話じゃないっすか。

そもそもオレ様は事故で腰と首と肩をおかしくしてる訳じゃないっすか。

そんなオレ様がかけてもらえる技なんて限られてくるじゃないっすか。











よりによってコブラツイスト


~コブラツイストとは~

相手の身体に後方から巻き付き、首をロックして体重を前にかけ、主に相手の腰と肩関節にダメージを与える絞め技である。


うん、患部にぴったりフィット。

引退したはずなのに飛鳥さんてば未だに頑丈そうなお身体してらっしゃるのね!







ってバカヤロウ!



形だけかと思って安心してたら形を作る時点で十分痛いじゃねえか!

しかも最後にちょっと力入れたよな!?

絶対に決めにきたよな!?


しかも実はキラーパス出したのはこの脳死 なんですよ!

このBARにはぽよ橋本二階堂 と、ある件の打ち合わせで行ったんだけど、そこで橋本のバカ野郎がいらん事を言うわけですよ。


橋本 「あの飛鳥さん、ちょっとお願いが」

飛鳥 「はい、なんでしょう?」

橋本 「この荒井はそのビデオを見て分かる通り、大変なプロレスオタクでして」

飛鳥 「はいはい」

橋本 「なんで彼の思い出のために一つ技をかけて頂けますか?」

飛鳥 「いいですよ!何やりましょうか?」


橋本 「ではお言葉に甘えてコブラツイストを~


飛鳥 「ハイハイ。じゃあ荒井さんコッチにどうぞ!」


おい橋本よ。

キサマは絶対にコブラツイストが腰を強烈に痛めつける技だと知って話を進めただろ…?

他にも色々と技はあるのになんでよりによってコブラなんだおい。

しかもお前はオレが事故で自律神経おかしくしてて、道を歩いてるだけで眩暈や吐き気が襲ってきたりするほど手酷い状況だって知ってるはずだよな?

帰り際だったし、お店も忙しそうだったし、邪魔しちゃいけないと思って人に流されるままコブラの体制に入ったオレもオレだけどな!

ていうか、飛鳥にコブラかけて貰えるというシチュエーションが幸せで

喜んで受け入れたんだけどな!




しかも技をかけ終わった後の飛鳥氏の台詞がまた酷かった。

橋本 「飛鳥さん、実はこの荒井は事故で腰を壊してまして~(大笑いしながら)」

飛鳥 「えーー! ダメじゃん腰は大事にしなきゃ!











だったらコブラかけんなよ!






知らぬ事とはいえ、この一言には凄まじいシュートを感じた。

ライオネス飛鳥のキラーモードを見た気がした。

文字通り腰がバキバキ言った。

エアロならぬコブラバキバキ。



という訳で、ライオネス飛鳥のガチ具合を思い知り、オレ様の後遺症がさらに悪化したステキな夜でございました。