破天荒(坦々麺&中華料理) | C.I.L.

破天荒(坦々麺&中華料理)

今回ご紹介するのは、交通の便の悪さからか、いまいち客足の悪い中華屋さん。

オレ様の家からは比較的近いため何度も足を運んでいるんだが、行く度に店内はガラガラな訳で。

ラーメン専門店としても飲み屋としても重宝するよい店なので、潰れられたら困るのでがんがって宣伝してみる。



『豚しゃぶの特製ニンニクだれ』
たっぷりのしゃきしゃきモヤシの上に豚しゃぶが乗り、ほどよい酸味と香ばしい香りのニンニクだれをかけた一品。酒の肴としても、ご飯の友としても優秀。

ニンニクだれというと醤油ベースの濃い味を想像してしまうが、結構あっさりしており、酸味のせいかとにかく箸が進む。



『鉄鍋餃子』
これは賛否両論分かれると思うが、個人的には大好き。餡が野菜たっぷりでシャキシャキした歯ごたえがとにかく抜群。味付けがしっかりしているので、少量のお酢をつけて食べるのがベストかも。ただし肉感のある餃子が好きな人にはウケが良くないかもしれない。



『水餃子 (小)』
水餃子の命は皮にあるから、餡が多すぎると全体の味がぼやけてしまう。その点ここの水餃子は餡の量も味付けもバランスが良く、モチモチした皮の食感も充分に楽しめる。ただスープの味が平坦すぎるので、各自お好みで酢なり醤油なりラー油なりを入れて好みの味にした方がいいかも。



『青菜炒め』
今回オレの中で大ヒットとなったのがこの何の変哲もない青菜炒めである。シンプルな塩味なんだが、青菜がジューシーでトロトロしててとにかく美味かった。お世辞抜きで料理人の腕を確認できる一品だった。

チンゲン菜を一枚一枚丁寧に盛り付けてくれてるから食べ易い点とか、"炒め"と言いつつ煮込んだとしか思えないほど柔らかく仕上げてる点にちょっと感動。こういう良い仕事をしてくれる町の中華屋はほんと嬉しい。



『四川風坦々麺』
この店の看板メニューがこの坦々麺である。しっかりした鶏ガラスープと、黒胡麻に辛味噌にひき肉、そしてピリリと自己主張する花山椒のバランスが絶品。中太のちぢれ麺がスープによく絡んで素晴らしく美味い。

本場の味と比べたら少し日本人向けにアレンジされていると思われるが、その分味の深みを感じやすくなっているんじゃないかと。

この破天荒の近くにまさに本場そのままの坦々麺やマーボー豆腐を出す『栄児家庭料理』 という名店があるんだが、個人的にはそこの坦々麺よりも食べ易くて好き。(食べ終わった後にご飯入れたら絶対に美味いと思う…)



『自家製 杏仁豆腐』
ほんのりと上品な甘さが広がる落ち着くスイーツである。
花山椒でピリピリした口内を癒すのにもってこい。



破天荒の麺&ご飯メニューはこんな感じ。
この他に種類は少なめだが酒の肴類(1品300円台~400円台)や、一品料理(400円台~600円台)もアリ。どれも味付けや調理法がしっかりしてて美味い。


■総評
家の近所のステキなお店なので甘い点数を付けてあげたいんだが、麺&ご飯メニューの値段がちょっと気にかかる。この店の坦々麺や炒飯は確かに美味しいんだが、800円を越えてるとちょっとお得感がないよねえ。

ラーメン専門店として考えると高いし、中華料理屋にしてはメニューのバリエーションが少ない。手狭な店でこれ以上メニューを増やすのは自殺行為だから、ここは値段をもう少し抑える努力が必要なんじゃないかなぁ…。

とはいえ、味は文句なしだし酒の肴や一品料理は安いので、〆に美味い坦々麺が食える居酒屋として利用する分には何の問題もないかと。

という訳で、お店のご主人には申し訳ないが『 坦々麺の美味い居酒屋 』として、総合評価で90点。


■破天荒(坦々麺&中華料理)
住所:東京都板橋区板橋1丁目41-10
アクセス:都営三田線の板橋区役所前駅か新板橋駅下車。中仙道沿いを歩いて板橋郵便局のあたりへ。郵便局の近くの交番とガソリンスタンドのちょうど中間のあたり。(中仙道沿いを歩けば、板橋区役所前駅と新板橋駅の中間のあたりで見つかると思う)