じゃっこ押しの後の食事会もそろそろお開きかなと思った頃、じゃっこ押しやカワニナについて教えてくれていた男性が、
「じゃっこ押しもいいけど、籐九郎はもっと面白いで〜」
と言い出した。
籐九郎⁉
聞いたことないけど、何ですかそれ?
と不思議がる私と遠部先生に、一所懸命説明する男性。
「このくらいのクジラのヒゲの先に…」
と身振り手振りで教えてくれるのですが、もどかしくなったらしく、
「ちょっと待ってて下さい。家に取りに行って来るから」
といそいそと帰って行く。
その間にグーグル先生に聞いてみると、籐九郎というのは、「素人」を「トウシロウ」と言い換えるように「玄人」をさかさまにしたもので、クジラのヒゲの先に返しのない針をつけたもので(この針を籐九郎針と呼ぶらしい)ウナギがいそうな岩の間に差し込み、ウナギの口に引っ掛けて(返しがないので、うまく引いたり押したりしないと逃げられる)穴からウナギを引っ張り出す釣りだとか。
ウナギ用のビクを持って現れた男性。
今では作る人も修理出来る人もいなくなったので、なんとか補修しながら古いものを使っているのだとか。
こちらが籐九郎。全長40センチくらいの細長いもの。
返しのない針。
冷凍庫で凍らせておいたとっておきのウナギで臨場感たっぷりに説明する男性。
ウナギは普通のビクだと尻尾を籠の縁に引っ掛けて逃げてしまうので、口が細くて長いこのビクでないとダメなんだそうです。
その説明だけで終わるのかと思いきや、なんと持って来たウナギをさばいて、
焼いて食べさせてくれました 
それも2匹も!
1匹目はちょっと焦げたけど、2匹目はちょうどいい焼き加減でした。
本物の天然国産ウナギ


皮が思った以上に固くてなかなか噛み切れなかったけど、お店で売ってるウナギとは全然ベツモノ。自然の力強さを感じさせてくれるお味でした。
遠部先生は古くから伝わる漁のやり方や習慣に興味を持たれていましたが、私はビクの竹細工の美しさや籐九郎の作りに興味津々。
機能性と美しさを備えた日本の手仕事は素晴らしいです。





