よあけ | おはなし山

おはなし山

おはなし会

夏休み、
子どもたちは
夜明けを 体験しているでしょうか。

夜明けを体験し そのひとときの
空気感を 実感することの
意味を、 その大切さを、
この絵本は 感じさせてくれます。

  矢印

よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)/ユリー・シュルヴィッツ
訳/瀬田 貞二   福音館書店刊

夜明けは 一日のはじまりを 体感する ひととき。




しずまりかえった 夜明け前の湖。

湖の岸の木の下で おじいさんと 孫が
毛布にくるまれて 寝ています。

空には月。
その光はやさしく あたりを照らしています。


やがて さざ波がたち 動物たちが目覚めると
おじいさんと 孫が目を覚まし、
夜明け前の湖に 
ボートで漕ぎ出します。

その時、朝日がのぼり
山や湖が 一瞬で 緑色に染まる。。

おはなし山のえほんの会

作者のユリー シュルヴィッツは
ユダヤ人。 ポーランドで生まれ
先の大戦で 各国を点々とし
アメリカに渡り、絵本作家となりました。

この 『よあけ』は
実は 中国の唐の時代の
唐詩『漁翁』 が原作です。

自然の静寂と雄大を感じさせ、
その場の 空気や音、風、光まで 
うつし込んだような絵は
水彩画です。
 
簡潔な文章に寄り添うように
陰影にとんだ 静かな 画面。


その絵が 雄弁に語りかけてきます。

そうだ。

夜明けとは こんなに 美しく 不思議なもので
生命の力を感じる 瞬間なんだと。


ここで 素晴らしい 絵本体験をしたら
次は是非
夜明けを 

その瞬間を
体験して下さい。