今日の音読会は

母の日にちなんで・・・ ?

 

おや? どやどやと足音が

近づいてきますよ 飛び出すハート

 

そうだ ハート

今日の音読会は近隣の小学校の

二年生2クラスが

見学に来るんだった 笑い

 

いらっしゃ~い パー

 

「 二年生の皆さんも

学校で音読していますよね !

大人の音読聞いてくださいね ルンルン 」

 

では

スタート!!

 

 

 

「帽子」   西條八十

 

母さん 

僕のあの帽子 どうしたんでせうね?

 

ええ

夏 碓氷から霧積へゆくみちで

 

谷底に落とした

あの麦わら帽子ですよ

 

母さん

あれは好きな帽子でしたよ

 

僕はあのときずいぶんくやしかった

 

だけど いきなり風が吹いてきたもんだから

 

母さん

あのとき 向こうから

若い薬売りが来ましたっけね

 

紺の脚絆に手甲をした

 

そして拾はうとして

ずいぶん骨折ってくれましたっけね

 

けれど

とうとうだめだった

 

なにしろ深い谷で 

それに草が

背たけくぐらい伸びていたんですもの

 

母さん

ほんとうにあの帽子

どうしたでせう?

 

そのとき傍に咲いていた車百合の花は

もう とうに

枯れちゃったでせうね・・・

 

そして秋には

灰色の霧があの丘をこめ

あの帽子の下で

毎晩

きりぎりすが啼いたかもしれませんよ

 

母さん

そして きっと 今頃は

今夜あたりは

あの谷間に静かに雪がつもっているでせう

 

昔 つやつや光ったあの伊太利麦の帽子と

その裏に僕が書いた

Y・Sという頭文字を埋めるように

静かに 寂しく

 

自分は何か大切なものを失い

失ったことすら

忘れているのではないか

 

そんなふうに

思えてきます 汗

 

もう

その忘れ物を取り戻すことは

出来ない

 

切なく はかなく 哀しい あせる

 

さて この詩をどう読むのか?

 

まずは 「母さん」が五回ありますね

 

情景を思い浮かべれば

自然と読み方が変わります 音譜

 

一回目は 唐突に語りかけています

 

しっかり母をとらえて

ええ・・・と

 

二回目は自分の心に

入っていますね

 

三回目は

母へ呼びかけつつ

情景は薬売りです

前半わずかに楽しがり

後半抗えなかったあきらめ・・・

 

四回目は

語りかけ思わず淋しいことを

言ってしまったことを

後半 打ち消し

慰めるように

明るく振る舞っています

 

五回目は

はっきりと失くした母へ

語りかけます

 

自分は何もかも失ってしまった と

 

映画「人間の証明」で

有名になったこの詩

 

西條八十を慕うその後の詩人の

なんと多いことか・・・ 恋の矢

 

さて 皆さんと音読した後は

 

西條八十作詞の歌を歌いました 笑

 

「蘇州夜曲」「青い山脈」

「東京音頭」などなど・・・ おすましペガサス

 

皆さん さすがいいお声 ドキドキ

 

 

 

さらに 

「母の名前」 井川博年

 

井川さんのとぼけた詩に

皆さんクスクス笑ったり 乙女のトキメキ

 

 

 

 

「おかあさんの詩」 サトウハチロー

 

 

 

 

個性的な人生を歩んだ

サトウさんにため息をついたり・・・ オーナメント

 

今日も心を動かしながら

音読しました ハート

 

今日は

大人と子ども

いつもと逆な参観日に

白熱の音読会でした まじかるクラウン

 

ありがと─ ハートのバルーン