第83期A級の展望(2024.3.8) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆第83期A級の展望

◆昨日3月7日に順位戦B級1組の最終戦(13回戦)が行われました。12回戦で8勝目を挙げた千田翔太七段が最終戦を待たずにA級昇級を決め、残り1名の昇級枠は順位13位で8勝3敗の増田康宏七段と順位11位で7勝4敗の大橋貴洸七段の争いとなりました。増田康七段は自ら勝てば昇級、大橋七段が敗れても昇級という有利な立場でしたが最終戦の対戦相手は敗けるとB級2組に降級するという屋敷伸之九段。大橋七段の対戦相手は千田翔太八段で千田八段としては勝てば来期9位としてA級に初参戦となり、敗れて増田康七段が勝つと最下位の10位での初参戦となるため最終戦は勝って1つでも上位で戦いたいところ。スランプの中で勝ち取ったA級の座を保つために粘り強く戦ったようでジリジリ押されていた将棋を終盤で逆転。21時49分大橋七段が投了し、この時点で増田康宏七段の昇級が決まりました。その頃、屋敷x増田戦は優勢を拡大していた局面であったでしょうが屋敷九段が▲7四桂と金取に打った手が悪手であったようで形勢逆転。屋敷九段は第66期以来17期ぶりにB級2組へ逆戻りとなりました。A級6期、B級1組10期、タイトル獲得3期、羽生世代の強豪が鬼の棲家を去るのは寂しい限り。千田翔太八段は「勝っておいて良かった」という結果になりました。

◆来期のB級1組はA級から広瀬章人九段、斎藤慎太郎八段という直ぐにA級に戻れる実力者が落ちて来て今期以上の激戦が予想されます。今期はA級から落ちて来た糸谷哲朗八段が予想外の不振で混戦となりましたが、来期は今期を上回る星の潰し合いとなることは必定。と、いうことで今期でA級に上った千田八段、増田康八段は運に恵まれたと言えましょうか。大橋七段に再びチャンスが回って来るのはいつになりましょうか?また、新規に参入する大石直嗣七段、高見泰地七段、石井健太郎七段の3名も残留するのは容易でないと言えましょう。