藤井聡太棋王、三次元的構想力で伊藤匠七段を圧倒・2月24日の将棋対局結果(2024.2.24) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆2月24日の将棋対局結果

(1)第49期棋王戦五番勝負第2局

①●伊藤匠七段(先)vs〇藤井聡太棋王(八冠)

 ※伊藤匠七段は対藤井聡太棋王戦7連敗中ですが第1局では藤井棋王の先手番を持将棋で凌いで第2局は先手番。竜王戦ストレート負けの後、広瀬章人九段と高野智史六段に敗れて影響が心配されましたが直近3連署と調子はマズマズの状態と思われます。いずれは藤井棋王から白星を挙げるでしょうがシリーズを白星発進出来ると面白くなります。

 ※伊藤匠七段の研究通りに進んだか銀損の攻めで藤井陣をガラガラにして67手目▲4一飛と撃ち込むまで消費時間は25分、一方的に攻め込まれる手順を藤井棋王も承知済であったようで消費時間は28分。ここで68手目藤井棋王は昼食休憩を挟んで88分の長考で▽8六歩と検討陣が驚く一手。飛車が居ないので意味の分からない一手でAIはすかさず「伊藤優勢」の判定。伊藤匠七段もビックリしたのでしょう。意味を確かめるかのように68分の長考でAIの示す▲9一飛成と香車を取って銀香交換の形に。▽8七歩成▲同金の後、藤井棋王は▽5五角打と攻防の角打ち。伊藤匠七段74分考えて▲9二竜と王手。これもAI推奨手で有利に進めますが消費時間は逆転。意味の分からない▽8六歩の効果と言えましょうか。藤井棋王としては何処で、どのように未知の世界に踏み込むかを模索しながら指し進めているのでしょうが、この辺りが対戦相手にとってイヤなところなのでしょう。多少有利になっても薄気味悪さを感じながら指し進めるようになるのでしょう。75手目伊藤七段▲8五桂と金取に打てば藤井棋王は▽7四角打ち。竜に当てつつ歩腰に伊藤陣で待機中の飛車にネライを付けた一手。▲7三桂成と金を取れば▽同角と引いて藤井玉は銀と角二枚で守られて簡単には寄らない形になりました。この後、伊藤七段は自滅するようにポイントを落して形勢逆転。アレヨアレヨという間に藤井棋王が鮮やかに収束。藤井棋王(八冠)相手に優位に立ってもリードを保ち、拡大してゴールに入ることが如何に困難か改めて思い知らされた一局でした。

 ※藤井聡太棋王(八冠)は今日の勝利で43勝7敗、勝率.860としましたが今年度の残る対局は棋王戦の第3局以降と収録が済んでいて結果が分かっているNHK杯のみ。NHK杯は準決勝が残っていて勝てば決勝戦なので勝利の可能性は最大2勝、棋王戦は3勝で終わるので残る勝利の可能性は最大2勝で最大4勝になりますから最終的には最大47勝になります。今後敗けなければ47勝7敗で勝率.8704というとんでもない勝率になって歴代最高勝率の.8545を大きく更新することになりますが、NHK準決勝で羽生善治九段に敗けていると棋王戦を3-0で防衛しても45勝8敗で勝率.8491。NHK杯で決勝戦敗退だと46勝8敗、勝率.8519。要するにHHK杯で優勝できていないと記録更新は成らないということになります。NHK杯優勝で棋王戦を3-1で防衛した場合は47勝8敗で勝率.8545となりタイ記録となります。従って記録更新を達成するためには敗けずに年度末を迎えることが不可欠ということになります。

 

(2)第50期棋王戦予選8組2回戦

②〇宮嶋健太四段(先)vs●横山大樹アマ

 ※勝った宮嶋四段は3回戦で出口若武六段と対戦します。

 

◆将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)