1月30日の将棋対局結果(2024.1.31) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆1月30日の将棋対局結果

 

(1)第37期竜王戦2組ランキング戦1回戦

①●屋敷伸之九段vs〇八代弥七段(先)

 ※珍しいと思いましたが5戦して八代七段が4勝1敗とベテラン羽生世代を圧倒。

 ※今がピークと思われる30歳前後の棋士でA級に入っているのは豊島将之九段(33歳)、永瀬拓矢九段(31歳)、管井竜也八段(31歳)、佐々木勇気八段(29歳)、斉藤慎太郎八段(30歳)の5名で年齢構成的には妥当なところかと思えますがレート的には同世代からもう少し年少の世代がのし上がって来てA級棋士に取って代わる勢いを見せています。現在、藤井聡太八冠に次ぐ第2位は伊藤匠七段(21歳・C級1組)、第9位に八代弥七段(29歳・C級2組)、第11位に佐々木大地七段(28歳・C級2組)、第14位に服部慎一郎六段(24歳・B級2組)、第16位に斎藤明日斗五段(25歳・C級1組)、17位に増田康宏七段(26歳・B級1組)、第19位に石井健太郎六段(31歳・B級2組)、第20位に本田奎六段(26歳・C級2組)、第21位に近藤誠也七段(27歳・B級1組)、第23位に青嶋未来六段(28歳・B級2組)、第25位に千田翔太七段(29歳・B級1組)、第26位に大橋貴洸七段(31歳・B級1組)、第27位に藤本渚(18歳・C級2組)、第30位に澤田真吾七段(32歳・B級1組)、第32位に西田拓也五段(32歳・C級1組)、第35位に高野智史六段(30歳・C級2組)、第36位に三枚堂達也七段【30歳・C級1組)、第37位に渡辺和史六段(29歳・B級2組)、第39位に池永天志五段(30歳・C級2組)と40位以内に30歳前後とそれより若い19名B級1組以下の棋士が19名。A級棋士を含めると24名になります。棋士としてものピークにある棋士たちですから上位の過半を占めても不思議ではありませんが、不思議に感じるのはC級1組、C級2組の棋士が10名居ること。10名の内、伊藤匠七段と藤本渚四段はまだ新進棋士と言えるので除外すると8名。順位戦のクラスは5段階有って1年間懸けて10戦(B級1組のみ12局)戦い成績上位の棋士が2名か3名上のクラスに昇級します。A級とB級1組は総当たりですから公平ですがB級2組以下は抽選で対戦相手が決まり10局のみ。先に挙げた棋士と対局を組まれた棋士はマズ敗けを覚悟するでありましょう。しかし、C級1組は31名で昇級は3名ですから倍率は10.3倍、C級2組は55名で昇級は3名ですから倍率は18.3倍と非常に「狭き門」。マア、ある意味非常に不合理なシステムと言えるでありましょうが、上がり易くなるように昇級者を増やすと降級者も増やさなければならず、それはそれで別の問題が出るので普通に考えれば上がり易く、落ち易い、という制度が望ましいことでありましょうが、落ち易くなると引退が早まる棋士が増えることになりましょう。現行制度ではサラリーマン並みに60歳までは現役でいられるような仕組みになっていますが順位戦に参加している棋士は135名、39名が順位戦に参加できない「フリークラス」

在籍棋士で順位戦に参加出来ないと年間の対局が10局減って100万円以上の減収となるでしょうから対局料を中心とする棋士としての年収は300万円くらいになると思われます。プロ野球などは5,000万円以上の選手が165名いるとのことですが、将棋界で5.000万円以上稼ぐ棋士は2名か3名。現在のように藤井聡太竜王が八冠を独占している状況が長く続くと2番手で5,000万円稼ぐのは容易ではありません。聞いた話では棋士の半数くらいの対局料は400万円くらいとのことですからあまり旨味のある職業でもなさそうです。志望者の1割か2割くらいしか棋士になれないようですから、棋士になれない可能性が高い棋士を目指す人は根っからの将棋好きで、生涯好きな将棋を指して暮らしたいと思っている人が殆どなのでしょう。そんな、こんな、でA級棋士並みの実力を持ちながら、ここぞという場面で勝てず、あるいは運に恵まれずに下のクラスに滞留している棋士が少なからず居るということです。

 ※さて、八代七段またも勝って今年度34勝9敗、勝率.791と8割に戻す勢い。2回戦で藤井猛九段と対戦します。敗れた屋敷九段は昇給者決定戦に回って阿久津主税八段と対戦します。

 

②〇糸谷哲朗八段vs●三枚堂達也七段(先)

 ※こちらは3戦目で糸谷八段が2連勝。

 ※糸谷八段が実力を発揮し2回戦で③の勝者・高見泰地七段と対戦します。。

 

③〇高見泰地七段(先)vs●増田康宏七段

 ※兄弟のように似ている者同士の対戦は仲良く3勝3敗。

 ※兄貴が勝って2回戦で②の勝者・糸谷哲朗八段と対戦します。増田康宏七段は順位戦で2局を残してあと1勝でA級八段ですが調子を戻したのか否か?モヤモヤ状態で不安が残ります。以上3局共敗者は昇級者決定戦に回ります。

 

(2)第37期竜王戦3組ランキング戦1回戦

④●中村修九段(先)vs〇本田奎六段

 ※61歳になった中村修九段は1組に11期在籍した強豪ですが今年度は厳しい相手と当てられてピンチ。敗れると大石直嗣と対戦しますが過去2勝1敗で1つ勝ち越しているものの今年度順位戦で敗れていてイヤな相手です。

 ※中村修九段惜しい逆転負け。勝った本田六段は2回戦で鈴木大介九段と対戦、敗れた中村修九段は昇級者決定戦に回って大石直嗣七段と対戦します。

 

(3)第37期竜王戦5組ランキング戦2回戦

⑤●藤森哲也五段vs〇長谷部浩平五段(先)

 ※勝った長谷部五段は3回戦で渡辺正和六段vs門倉啓太五段戦の勝者と対戦、敗れた藤森五段は昇級者決定戦に回って同戦の敗者と対戦します。

 

(4)第72期王座戦一次予選へ組3回戦

⑥●竹内雄悟五段(先)vs〇西田拓也五段

 ※勝った西田五段は準決勝進出で村田智弘七段vs池永天志五段戦の勝者と対戦します。

 

(5)第50期棋王戦予選

・1組2回戦

⑦〇深浦康市九段vs●岡部怜央四段(先)

 ※深浦九段は久々に好調で21勝7敗、勝率.750はお見事。レーティング・ランキングも30位まで戻して来ました。岡部四段とは初手合わせ。

 ※好調の深浦九段が新鋭を寄せ付けず快勝。3回戦で窪田義行七段vs遠山雄亮六段戦の勝者と対戦します。

 

・6組2回戦

⑧●阿部隆九段(先)vs〇村田顕弘六段

 ※勝った村田顕六段は3回戦で南芳一九段vs森本才跳四段戦の勝者と対戦します。

 

(6)第74期王将戦一次予選6組2回戦

⑨●牧野光則六段vs〇藤本渚四段(先)

 ※藤本四段はここも勝てそうですが次回は一寸手強くなりますか。

 ※藤本四段が順当勝ち。3回戦で村山慈明八段vs黒田堯之五段戦の勝者と対戦します。

 

(7)第32期銀河戦Aブロック2回戦

➉●塚田泰明九段vs〇小林裕士八段

 ※勝った小林八段者は3回戦で長谷部浩平五段と対戦します。

 

◆将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)