藤本渚四段の歴代最高年度勝率更新は微妙も可能性大(2024.1.10改訂版) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆藤本渚四段の歴代最高年度勝率更新は微妙だが可能性大

 

◆デビュー初年度の藤本渚四段は現在36勝6敗で勝率.8571で中原誠15世名人の.8545(47勝8敗)を僅かに上回っていますが11月15日に第32期銀河戦のDブロック1回戦が収録済で勝っていると思われるので「37勝6敗、勝率.8605」、更に2回戦も勝っていると思われるので「38勝6敗、勝率.8636」。年度末までの約3か月間に予定されている対局は10局ですがトーナメント戦が6つ入っているので勝てば次の対局が生じて段々と対戦相手が強くなって行き敗ける確率が高くなります。

記録更新に大きく影響しそうなのが第9期叡王戦の本戦(挑戦者決定トーナメント)で年度内に決勝まで進行するハズで何処かで敗ける可能性が大きいと考えるのが妥当でしょう。1回戦の相手は本田奎六段でレート上位で非常な難敵です。2回戦は糸谷哲朗八段vs八代弥七段戦の勝者が相手になりますから更に厳しくなります。勝っても準決勝を突破するのがまた至難。奇跡的とも言える挑戦権獲得となれば最高勝率は後から付いて来るということになりましょう。1回戦で敗けても決勝まで進んで敗けても1敗は1敗で重みが有り、1勝は然程の利益にはなりません。何しろ6勝1敗のペースで行かなければならないのですから。

◆続く第37期竜王戦6組ランキング戦3回戦も大きな山場で、古賀悠聖五段vs冨田誠也四段戦の勝者が相手でどちらが上がって来てもレート的には上位ですが侮れない相手になります。ここを突破すると4回戦、5回戦は勝てそうですが5回戦まで進行するかどうか?3回戦で勝つと2勝ゲットは堅いところ。

◆最後の難関は第65期王位戦の挑戦者決定リーグ戦で、年度内に開幕する可能性がありますが藤本四段が記録を更新するためには藤本四段の出番が来年度に繰り越されることが望まれます。強敵揃いですから。

◆記録更新のためには1敗までとマズ考えますが「42勝7敗、勝率.8571」が目安になりますから「あと4勝」で、本田六段に敗れても確率的には8勝挙げられそうなので「46勝7敗、勝率.8679」。

◆しかし、ここでは終わらずトーナメントを勝ち上がって行くとまた難関が1つ。第72期王座戦の決勝が控えていて対戦相手は服部雄一郎六段になると思われ敗れると8敗になります。8敗は中原15世と同じですから、これを超えるには48勝が必要になります。「あと2勝」。予定の先でゲット出来そうな勝ち星は竜王戦で1勝か2勝、棋王戦で1勝、王将戦で1勝、新人王戦で1勝、少なくとも4勝は期待できます。さすれば「50勝8敗、勝率.8621」で記録更新達成。

◆心配は竜王戦6組ランキング戦3回戦で敗れた場合ですが、次の4回戦の1勝が無くなりますから「49勝9敗、勝率.8448」に下がってゲームセットかと思えます。9敗して記録更新するためには「53勝」が必要で「あと4勝」で4勝を稼ぐ対局が有るや?無しや?ということになりますが、隠し玉があります。この辺が予選から出場する棋士の実態が掴みにくいところです。

◆結果が秘密にされるNHK杯と銀河戦が隠し玉。NHK杯は今年度の第73回は予選1回戦で不戦敗になっているので来年度の第74回も予選1回戦からの出場となると思われ3連勝で本戦進出はほぼ間違いなし。開幕したばかりの第32期銀河戦は1回戦から6回戦までは勝ち上れそうで1回戦・2回戦の2局は収録済で勝ち数に計上済。年度内に少なくとも3回戦と4回戦の2局は収録されると思われます。1回戦の勝ちは既に勘定に入れてしまっているので2勝が上積みされNHK杯予選と併せて5勝ゲットの可能性が有ります。よって「54勝9敗、勝率.8571」で記録更新は目出度く達成、というシュミレーションになりました。対局数の増える余地の少ない藤井聡太八冠よりトーナメントを沢山残していて勝てば勝つほど対局が増えて勝ち数を増やせる藤本渚四段の方が記録更新の可能性は高そうに思えます。

【確定成績】

 

【今後の予定対局】