藤井聡太八冠を上回る成績の藤本渚四段(2024.1.2) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆藤井聡太八冠を上回る成績の藤本渚四段

・藤井聡太八冠x藤本渚四段の成績比較

 

◆藤井聡太八冠の成績が圧倒的過ぎるのであまり目立たないと言うか注目度が低いと言うか全国区のレベルに達していないように感じますがプロ入り初年度で勝ちまくっている藤本渚四段の成績も素晴らしいものがあります。共に10月1日に付けの四段昇段、プロ入りなので同じ括りで比較できます。

◆デビュー後半年間(2016年度と2022年度)

【藤井聡太四段】

【藤本渚四段】

◆藤井聡太四段はのっけから連戦連勝で29連勝まで連勝を伸ばして歴代の連勝記録28(神谷広志八段が五段んの時に樹立)を更新して史上最年少棋士誕生に次ぐ2つ目の大きな話題を提供。対する藤本四段は対局場を間違えるなど2回続けて「不戦敗」という汚点を記したこともあってか然程注目されませんでしたが年度が替わると俄然勝ちまくりを演じました。

◆デビュー初年度(2017年度と2023年度)

【藤井聡太四段】

【藤本渚四段】

◆2023年度はまだ第4四半期を残していますが年末で区切ると藤居聡太八冠が45勝10敗、勝率.818であるのに対し、藤本渚四段は36勝6敗、勝率.857で中原誠16世名人が六段時代に記録した歴代年度最高勝率を僅かに上回っています。特筆すべきはレート1,800点以上の棋士との対戦成績が2勝0敗であることで、藤井八冠は逆に0勝2敗であったことです。また、藤井八冠がレート1599点以下の棋士に対して確実に勝ち星を積み重ねていたのに対してレート1,600点以上の棋士(手強い棋士)全般との対戦成績でも藤井八冠を上回っていて藤井八冠より中身の濃い内容であると見ることが出来そうです。また、自身のレートも藤井八冠が⁺175点であったのに対して藤本四段は⁺197点で上回っています。

◆こうして比較してみると、藤本四段は藤井八冠に劣らぬ能力の持ち主である可能性を感じさせます。来年度は伊藤匠七段と共に藤井八冠の牙城を崩しに掛かる存在になるのではないかと思えて来ました。四、五歳年少で羽生世代を追い掛けた行方尚史九段、三浦弘行九段、久保利明らより藤本四段は一回り大きいエンジンを搭載していると観たくなります。あるいは三歳差なので現在二十一歳の藤井八冠、伊藤匠七段、高田明浩四段と共に大きい括りで藤井世代と称されるようになるかもしれません。

◆なお、藤井八冠は2018年の新年を迎えると朝日杯に優勝するなどトップクラスの棋士に肩を並べる実力を示して来ていました。第4四半期の成績は16勝2敗、勝率.889で圧巻の締め括りを見せました。レート1,800点以上の棋士にも3勝0敗でした。