よく人生を宝探しに例えた物語があったりしますが、私はちょうど恋愛が宝探しに似てるなぁと感じていました。


自分の心を紐解いて、心にある宝箱に気がつくプロセスが恋愛なのかもなぁと感じます。


突然ですが、貴方は人に見せたくない、自分の一面や、コンプレックスってありますか???


私は数年前までコンプレックスを固めに固めて、さらにどれが最初のコンプレックスだかわからなくなるくらい、


そのコンプレックスを隠すために、いろいろな武装をした、複雑な感情や捻くれてとらえた想い出などをさらに絡めつけて、


『心の傷』のような、なんだかわからないどろっとした感情をいつも胸に抱えていたような気がします。

そしてそれはパンドラの箱のように、どんどん暗い感情を溜め込み、自分ではみないよう奥にしまってきたものでした。


ちょうど最近、恋愛や人生に疲れて

心を病んでしまっている友人の相談を受けてる間に、このパンドラの箱の事を思い出したので話したいと思います。


もう私の中ではすっかり忘れ去られたパンドラの箱。昔は重たく心にのしかかっては、その時々の恋愛の邪魔をしてきました。


時には自己嫌悪、時には自己卑下という形で。

それならまだいいですが

しまいには相手を攻めたり、相手の事を考えずに行動してしまう要因となっていた

そのどろどろとしたパンドラの箱。


最初は全て、何かに傷ついた思い出から始まった簡単な傷やコンプレックスやトラウマだった気がするのですが、長い間を経て、

どろどろとしたパンドラの箱のようになっていた気がしています。


実は、そのパンドラの箱を開ける勇気を持つ事が恋愛や人生をうまく活かせる方なのかもなぁと最近ふと思いました。


人には見せたくない、その嫌な感情がぎっしり詰まったような、心の片隅にある箱を


ちゃんと自分で一つ一つ開けていき、整理する事で、「その感情がどこから生まれてきたのか?」

「どんな感情なのか?」とかを知っていく事が

自分を知っていくという事で。


自分を知っていくと、そのパンドラの箱が

どんどん開いていって中身が見えてきて、

「実は同じような思いなんて、誰でも経験してる事だったんだ」という事実を知ったりして。

今まで傷ついてたのも、案外根拠のない感情を自分が勝手に受け取ってた傷だったことに気づいたりして。

そしてそんな自分を愛くるしく、愛しく感じることができた時に、その箱は厄介な箱から、宝箱にガラッと姿を変えるのではないか?と感じたのです。


大人になっていくと、当初心に傷をつけた時には

考え付かなかった思考が出来るようになってるので、「傷をずっと抱えようとしてたのは自分自身だったんだ」、「本当はもうとっくに手放してよかったんだ。勘違いだったんだ。」


と思えるようになってることも、多いのではと思います。


私は最初、そのパンドラの箱を

なんだか存在を感じつつも、自分でも開きたくなく、当然好きな人に見せたら嫌われると思い込んでたのですが、

「その箱を、嫌っていたのは私だった」

そして、

「見せたら嫌われるのではなく、むしろ愛される要因になるのかも」という事実に気がついた時すごく心が軽くなりました。


そう、パンドラの箱はいわば自分の個性。

自分を知るための、自分のコアの部分。

そしてそれはネガティヴなものではなく、

むしろ相手に開示できると、実は愛される要因にすらなり得る、宝箱にすらなり得るものだと思ったのです。


人は弱さを、自分では好きになれなくて

隠したりしますが、


実は他人から見ると、人が弱さを曝け出して=パンドラの箱を開けた、すっきりした素の状態を見せてくれた時に愛しく思えたり、

本当の意味でその人を愛せるのではないかな。と。


隠してたのは自分で、周りの人達はもっとそんな感情も含めて、貴方を知りたいんだよと。


そして本当は貴方が1番、貴方を愛する事が大事なので、その箱の中身を紐解いていく事、全部愛していくことが大事なのだなぁ。と感じています。


心にしまってる感情は、一度、色々理由を考えてみたり、イメージの中でその感情を抱きしめてあげて、当時の感情を感じ切ることがすごく大切だと思うのですが、


そうやっていくつものシーンを思い出したり、感情を抱きしめてみると、だんだん自分のことが愛しくなってきます。


そうやっていくと、そういう弱い部分も自己で認識したり、開示できるので、

その状態になってくると、その箱を隠すために自己防衛したり相手を攻撃することなく、


ただ愛を感じ取れるようなコミュニケーションができるようになるのではないかな。と思います。


私はこれに気がついた時、ああこれは宝物だなぁと感じて。


たくさんの感情も色々出てくるのですが、その一つ一つを感じ切りながら、整理していってます。

お陰で今は閉じたままの箱はもうなく、存在を忘れるくらい、自分の一部として吸収してしまいましたが


箱を開けていく作業は、しんどくもありつつ

自分を知っていけて、途中から心地よく、

気がついた頃には自分のことを弱点含めて愛せてました。

弱点と感じてたものをさらけ出せるようになったこともあり、相手にとってそんな事は大したことないと知ったりする機会もあったり、

時には弱点と感じてたのに相手からは魅力と思ってもらえたり。


どんどんとその部分を受け入れていくことが出来たのです。


心の傷としまいこみがちな、箱。

紐解くと、それは実は宝箱かもしれません。