第五話
障がい者(児)の生活・行動と心理
○障がい者(児)の行動、心理的特徴の理解
障害の気付きと受容の心理プロセス
1)先天性障がい者の心理的危機
生まれつき、または妊娠・分娩時に生じた障害を先天性障害というが
この障害における心理的危機は、おおむね2回ある。
①障害に気付いたとき
多くの幼児期は、障害に気付かず、母親と一緒であれば
愉しい毎日が続く。
しかし
速く走ることや、自由に意思を伝えることや
能力を比較される場合に遭遇することが多くなると
障害による違いがショックになる。
「ぼくの足はどうして動かないの?
みんなのように走りたい・・・」
悲痛で切なく
どうしようもない苛立ちを伴い
障害を自覚していく。
障害は気付いたときが
ショック期である。
先天性障害の最初の心理的危機は
この障害に気付き、受容するまでの時期である。
②障がい者としてのアイデンティティを確立するとき
思春期の多くが、アイデンティティ(自己同一性)の確立に向けて
悩み揺れる時期であるように
障害のある場合もかなりの大きな
心理的危機のときである。
幼児期から児童期にかけて障害に気付き
障害を受容し、あり得る限りのリハビリや訓練を重ねてきた。
しかし今
思春期になり、生き方を模索するとき
障害ゆえにつきにくい職業や
障害ゆえに異性への自由な恋愛ができないと
悩むコトが多くなる。
異性愛と就労への限りない羨望が
障害ゆえに限定される悲哀を感じてしまいがち。
a依存から自立へ
b甘えから協調へ
c感情の疾風怒涛の発達へ
d保護から自己管理へ
このように成長していく。
2)中途障がい者の心理的危機
突然の障害によるショックと混乱をみずからの力で
乗り越えなければならないコトが特徴。
障害発生
障害受容
再適応
これらのプロセスをたどりながら
障がい者としての人生を充実させていくようになる。
①障害否認期(ショック期)
突然の障害に対しては
「まさか自分が」
「どうして自分だけが」
などと
やり場のない怒りや絶望に襲われたりする。
ショックが大きければ大きいほど
現実におきている自分のコトに
実感がもてないものである。
②障害受容期(回復への期待期)
いかに、そうであってほしくないと思っても
いかほどのショックがあっても
やがて冷静に自分のおかれた状況を受け入れるようになる。
③障害への克服に向けた自己の再建期
障害を自分のものとして認めたときから
積極的にその障害に可能な治療、訓練を試み
できるだけ障害を克服しようと努力するようになる。
感じたコト・・・
第四話でも語ったが
障害もまた
「一人ひとりの様々な個性・違い」として
その多様性や違いを
お互いに認め合って
同じ社会を支え合うという視点が大事・・・
つづく・・・

