高校の頃、どうしても勝てないおじさんがいた。
自転車を漕ぐのがめちゃくちゃ速い。
いつもでかいゴミ袋にぎゅうぎゅうに積められた空き缶を左手に提げて片
手走行、座り漕ぎ。
ちょっと速いとかそんなもんじゃなかった。どんだけ後ろにいたろうが、
ぐんぐん遠くに引き離される。すさまじく速い。変速機能はなさそうやっ
たのに。風をきって走るおじさんは一見普通のおじさんに見える。
あんな大量の空き缶そもそも自分ちで出して持ってくのか、かなりの頻度
だったような、公園の空き缶を回収してるとかか、なぜ? うーん
不可解。
空き缶のおじさんに出くわす度に謎がよぎっていた高校時代。
卒業してからはそんなおっちゃんのことも頭から忘れてたんやけど、昨日
歯医者から帰ってくる途中に目撃してしまった。
大量の空き缶の入ったゴミ袋を片手に、あの変速機能が付いてなさそうな
緑色の自転車でかんかんかんかんと。
衰えていない速さに安心した。
そして私はブログを始めようと思った。
