学年担当の先生からのご報告は
「皆さん毎日頑張りましたね。
発表会の日程が決まりました。」
「え~つ ほんとですか」
「わ~ できるかな」
「何言ってるの、皆さんこれから
お客様をお迎えしていくのですよ」
当日を迎えました。
衣装合わせ メイク
葉月ちゃんが「鈴ちゃんメイク手伝ってあげるね」
「私お面被ってるから、あんまり意味ないよ。
ママ達くるのに”クマ”だよ」
珍しく茜さんが緊張しています
「これでいいのかな」
ググッと至近距離
「お似合いですよ」
一番後ろの席には寮母さんと守衛さん
「茜さん、昨晩も遅くまで練習してたのよ」
「寮母さん 大丈夫っすよ。あの子なら」
場内暗くなり
「皆様 本日はお忙しいなか、白百合学園30期生発表会
ミュージカル「夢の中で」ご来場ありがとうございます」
緞帳があがり
キキキ ドーン
車に飛び出してきました。
倒れていたのはクマの子でした。
「クマさん大丈夫 どうしよう」
「うーん うーん」
優しく介抱され目が覚めました。
♪なんて 優しい 瞳
あの方は お城の王子様
叶うことなどないわ~
♪ねっ 今日は満月 ラッキーだよ
一つ 願いを叶えてあげよう
でも 約束だよ
お城の中ではしゃべらない
食べない(ん?食べないそんなセリフあったっけ)
♪どうしたら いいの~
♪目を開けたら君は素敵なお姫様
♪えっ人間 お姫様
お城の中では舞踏会
「王子 こちらは隣の国のオオロラ姫じゃ」
「初めまして。よろしかったら一曲
お願いいたします」
「あっ その失礼」
♪君を見たとき どこかでお会いしたような
♪名前を聞かせて
♪あ~っお話ししたい でも ダメなの
コウモリが一面月を覆い
気がつけばそこは森
♪目覚めれば ドレスでなく 私は~
「夢に向って」
緊張がほぐれ、頬に伝う涙
やり終えた安堵感でしょうか。
「皆様 いかがでしたでしょうか。
今日の一歩がこれからの一歩です」
終わり
ながながお付き合いありがとうございました。