Yさんを気遣って差し入れの食事を一端止める事にした

私とYさんがB病院の病室で一緒になったのは、二度目でした。

B病院で、膀胱がんの治療を初めて受けた時に、Yさんと病室が一緒になったのですが、それが一度目でした。

B病院での入院は初めてだったので、右も左も分からず、Yさんが色々と教えてくれたのを覚えています。

膀胱の中の癌を削って、BCGを吹き掛ける治療は、基本的に入院が3日から4日間位でしたが、二度目の時は、微熱が続いて1週間程度入院が長引いてしまっていました。

微熱の原因は分かりませんでした・・・

そんな状況の中ですが、談話室でのお父さんとの電話は、長時間になってしまいました。

心に閉まって於けない事を、全て吐き出した私の後にお父さんは、微熱で入院が長引いている事や、Yさんが娘さんから渡された、食べてはいけないものリストと真逆の食生活を送っていて疑心暗鬼になっている私を気遣って、「もう少しで退院の話が出るかな。それまでは、娘が作ってくれた料理も本当は食べていた方が良いけど、お母さんがYさんの事が気になって食べられないのなら、家に帰ってから、また食べ始めると良いよ。」と、優しく話し掛けてくれました。

私は、「そうね。Yさんの気持ちを察すると、カーテン越しに食べるのは気が引けてしまうから、そうするね。」と返しました。

更にお父さんは、「それぞれ方法は違っていても、自分達で信じた事を一生懸命やって行くしかないと思っているんだ。幸いお母さんが痩せていないのは良い事だと思うんだ。笹野さんが、病状が安定していると云う事は、今やっている事が合っている証拠だと言っていたんだ。安定とまでは言えないけど、それを信じて頑張っていこう。」と、言ってくれました。

私は「そうね。少し太り気味だけど、ダイエットはいつでも出来るから・・・」と返しました。

お父さんの力強い言葉を貰って幾らか安心したのでした。

その日の2日後位だったと思いますが、私は退院する事となりました。

Yさんの娘さんが病室を飛び出して行ってから、私が退院するまでYさんの娘さんが病室に来られる事はありませんでした。

その後、何度かB病院に入院をする機会がありましたが、Yさんと同室になる事はありませんでした。

 

 


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